ぷらっとトラバース 第45座

太郎山

( たろうさん) 2,367m 関東百名山 日本三百名山
栃木県日光市
日光連山の静かな息子
体力 :
難易度:
満足度:
(写真: 太郎山山頂)

登山記録

登山日 2015年8月1日(土)
天気 晴れのち曇り
駐車場 山王峠
コース 登山: 山王峠(10:50)⇒山王帽子山(11:35)⇒小太郎山(13:10)⇒太郎山(13:40) / 170分
下山: 太郎山(13:55)⇒小太郎山(14:15)⇒(15:35)山王帽子山(15:50)⇒山王峠(16:20) / 145分
next 翌日、皇海山へ。

写真 山王峠より山王帽子山を経て太郎山へ

山王峠(標高: 1,725m)

日光白根山下山後、太郎山に向けて車を走らせる。当初は、裏男体林道を通って、太郎山南側の新薙より入山の予定であったが、男体山登拝大祭の期間は裏男体林道は車両は通行禁止とのこと。
しかたなく、もう一つの登山口である山王峠より入山することにした。写真は、山王峠付近、の登山口。駐車場は無く、登山者は路肩に止めることになる。他の車の通行の妨げにならないように注意して駐車しよう。写真右が西側の路肩。こっちに止めるのが慣わしのようだ。登山口は写真の左奥

登山口

登山口には、写真の道標がある。が、何となく気合が入らない道標だ。。せめて、登山口ぐらいはしっかりとした道標にして欲しいところ。
登山道も狭く両側は笹で覆われている。他の日光連山と比べると、地味な感じがする。

登山道

何となく不安を抱えつつ登山開始。しばらくは写真のような道で、意外とよく整備された歩きやすい道だった。ただし、(写真には残っていないが)この後は木の根の大きな段差のある急登となる。

山王帽子山(標高: 2,077m)

急登が一段落し、比較的緩やかな登りとなると、まもなく山王帽子山山頂に到着。山王帽子山は周辺から見ると立派な山容の山なのであるが、残念ながら山頂からの展望はない。先へ急ぐ。

消え行く太郎山

山王帽子山山頂の先はいったん下降する。山王帽子山山頂では眺望は無かったが、この下降道からは(小)太郎山を正面に望むことができる。
ただし、日光白根山を下山した時点でもまだ快晴の天気だったのに、その後2時間ほどでもうガスってきている。天気予報では雷の予報もあり、早く登ってしまいたいところ。

藪こぎ

その先は、クマザサの藪こぎとなる。と言っても、腰くらいまでの高さで、ただし、不明瞭ながら道はかすかに見えており、道に段差などはないため、藪こぎと言うほと大した道ではない。とは言え、精神的にはあまりよくない道だ。

急登&悪路

クマザサの茂った道を鞍部まで下りると、太郎山への登り返しとなる。ここが、急登であるのと、木の根などの大きな段差崩壊しかかって不明瞭な道などがあり、少々きつく危険な登りである。しかも、先の白根山の疲れもあり、足が止まりそうになった。ここはひたすら我慢して登る。

小太郎山(標高: 2,328m)

急登を登りきったところが小太郎山の山頂。もうガスっていて、残念ながら周りはほとんど見えない。正面にかすかに太郎山の山頂が見える。まだ人の気配も感じられる。雷っぽい音もしてきたので、とにかく先を急ごう。

稜線

ガスって分かりにくいが、小太郎山から太郎山の間は両側が切れ落ちた稜線となっている。この先の道は注意が必要。

剣ヶ峰

少し進むと剣ヶ峰という標識に出る。この右下が岩場になっていて、高さは高くないが、結構危険な箇所。鎖も無く、手がかり・足がかりも少ない割には、急な岩場である。
この後に出会った人達の話では、まさにその岩場で、少し前に滑落した人がいたのだそうだ。大事には至らなかったとのことだが、十分注意して降りよう。
というか、実は、この手前左側に、この岩場を迂回するルートがあることが後で分かったのだが、小太郎山側からはそこへの入口は非常に分かりづらい。というか、初めての人はまず分からない。

太郎山山頂(標高: 2,368m)

その先も岩場は何箇所か出てくるが、慎重に超える。新薙からのコースと合流し、まもなく太郎山山頂標高2,368メートルに到着!
いやー、さすがに疲れた。。。白根山よりも、こっちの方が時間がかかった。
しかし、こんなにたくさん看板が立っている山も珍しいかも。。

太郎山も男体山・女峰山と同じく、二荒山神社の信仰の対象として祀られている山なのだそうだ。山の名前からも分かるように、男体山が父、女峰山が母、そして太郎山が子という位置づけ。山頂にはがあるが、一方は屋根が落下しています。。。
ちなみに、山頂には15分ほどいたが、結局誰にも会わなかった。私が一番最後の登山者だったようだ。(途中は20人ぐらいの人とすれちがったが)
天候もだんだん怪しくなってきたので、さっさと来た道を戻る。しかし、疲れた体はなかなか言うことを聞いてくれず、下山にも結構時間がかかった。

誰もいない太郎山山頂の様子です。
誰もいない太郎山山頂の様子です。

感想

朝一に登った日光白根山の疲れがたまってきて、さらに天気もどんどん悪くなり、登ることだけが目的になってしまった感はあります。一日にこのレベルの山を複数の山を登るのは、少し無理があったかなといった感じです。

天気さえ良ければ、他の日光連山も美しく見えたようで、非常に残念。また、体力があれば、山頂の少し下にお花畑もあったのですが、そこまで降りる気力も無し。山は、体力的・時間的に余裕を持って登るべきだと反省する山行となりました。

参考情報

山王峠には、明確な駐車スペースはありません。路肩に止めることになりますが、ここは林道の終点ではないので、往来の妨げにならないように注意しましょう。

何箇所か危険な箇所があります。
山王帽子山への登り、小太郎山への登りの道は、木の根や岩の段差が大きい箇所があり、一部ルートも不明瞭な箇所もあるので、慎重に進みましょう。
山王帽子山からの下りは、クマザサに覆われた道です。道が見えにくいので、ガスで視界が利かないと危険かもしれません。
小太郎山から太郎山へは、両側が切れ落ちた稜線を歩きます。岩場もあるので、十分な注意が必要です。

裏男体林道を通って、新薙からのルートが太郎山への最短ルートです。ただし、この日は男体山登拝大祭の期間で、裏男体林道は車両は通行禁止でした。また、この林道はかなり狭いようで、運転には注意が必要です。