ぷらっとトラバース 第70座

帳付山

( ちょうづけやま) 1,619m 関東百名山
群馬県上野村
手付かずのコースを辿る西上州の秘峰
体力 :
難易度:
満足度:
(写真: 帳付山山頂)

登山記録

登山日 2016年5月15日(日)
天気 くもり
駐車場 社壇乗越脇駐車場
コース 登山: 社壇乗越(5:50)⇒馬道のコル(6:45)⇒帳付山(8:05) / 2時間15分(CT 3時間10分)
下山: 帳付山(8:25)⇒馬道のコル(9:20)⇒社壇乗越(10:05) / 1時間40分 (CT 2時間35分)
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写真 社壇乗越から帳付山へ

社壇乗越

帳付山への最短コースは、社壇乗越という場所からのコース。現在は、麓の野栗沢からの林道が開通しています。すごく分かりにくいですが、ミラーの下に、天丸山・帳付山 登山口という標識があります。
(2016年5月末までは、日曜・祭日以外は工事で通行止めとのことです。)

駐車場

少し手前に、車が駐車できるスペースがあります。ネットでは、「2台止めるのも難しいのでは?」という意見もありますが、端に寄せればギリギリ2台可能だと思います。ちなみに、下山時には、あとから来た車がもう1台駐車していました。(軽ではありましたが。)

ゆるい道

帳付山は、西上州の秘峰とも呼ばれる山。登山道が不明瞭で、登る人も少ない山なのだとか。。やや少々緊張しながらの登山となりました。
が、社壇乗越からしばらくは、ゆるい登りで、整備された登山道で、心配なく歩くことができます。

標識

ゆるい道がしばらく続きますが、この標識あたりから少しずつ険しくはなって行きます。

倒木

ところどころ木が倒れていたり、朽ちかけた木の橋があったりしますが、それはまだ秘峰の序の口か?注意して進めば問題ありません。
ちなみに、この写真の箇所は、落ち葉を踏むと足がかなり入ってしまうので注意。

馬道のコル

やがて、ジグザグの少し急な登りになりますが、登りきると、馬道のコルと呼ばれる分岐点に出ます。
写真左側から登ってきて、帳付山はこの写真の手前側。奥は、天丸山への道へと別れます。ここからが、帳付山への核心部。少し休憩したら、気を引き締めて先へ進みます。

三角点

馬道のコルの先は、少し道が分かりにくい箇所もありますが、ピンクのマーキングを頼りに進めばよいです。特に危険な箇所はありません。
三角点の場所があります。485地点と呼ばれるらしいですが、そこを過ぎると、本格的に不明瞭なルートとなります。

ロープ無し岩場

何の目印も無い岩場。向かいの岩を登るのかと思ったら、(写真には映っていませんが)手前と向かいの岩の間の下方にマーキングがあります。
ここを10メートルほど降ります。とは言え、ロープも鎖もありません。きっちりと、3点支持で降りましょう。

ロープ付き岩場

帳付山の紹介では必ずと言っていいほど出てくる、有名な(?)ロープ付きの岩場。ここは、少し降りて、木をまたいでから木の向こう側に下降します。

ロープ付き岩場(下から)

岩場を降りたところからの写真。何故木をまたぐかというと、木の手前側(この写真の右側)は足掛かりが少ないからです。木の先(この写真の左側)は岩の裂け目がたくさんありますね。でも、この日は霧で湿っているので、滑りやすかったです。やはり、ここが帳付山への一番の難所かな。

不要(?)なロープ

帳付山山頂に向けて、登りの道となります。木の根の部分にロープが取り付けてありますが、ここは不要かな・・・

アカヤシオのじゅうたん

アカヤシオらしき花がたくさん落ちています。昨日の諏訪山と同様、ここも終わってたか・・・落ち葉もたくさんあって、赤いじゅうたんみたい。。

最後のロープ

山頂の近くに、最後のロープがあります。ここもロープは不要かな・・・ただし、この辺りから、先ほどたくさんあったマーキングの数が少なくなります。最後は、自分の力を頼りに進みなさいという親心かな?

アカヤシオ

もう、全部落ちたと思っていたアカヤシオ。山頂付近にまだ残っていました!
昨日の諏訪山は、標高1,550メートル。帳付山は1,619メートル。70メートルほどの違いですが、おかげて、帳付山山頂付近には、かろうじて残っていました!
ミツバツツジのような派手な色の花もいいけど、こういう淡い色の花は美しいですね!

帳付山山頂(標高: 1,619m)

そして、帳付山山頂、標高1,619メートルに到着!馬道のコルから1時間20分。ちなみに、コースタイムは2時間。別に急いだ訳でもないのですが、思いもよらず時間短縮。
昔は、マーキングも少なく、道に迷う回数も多かったそうで、そのロスの時間もコースタイムには含まれているのかもしれません。

眺望を楽しむ。。。

山頂の少し先の展望が良い(と言われている)場所です。
天気予報はそれほど悪くなかったのですが、登り始めてずっと霧の中。山頂で少し日が差し始めるも、周りの景色は全く見える気配は無く。。
残念ながら、20分ほどで山頂を後にしました。

感想

「西上州の秘峰」と呼ばれ、事故も多いらしい帳付山。関東百名山の書籍でも、最高難度のグレード3となっていて、少々ビビッていましたが、意外とあっけなく登ることができました。ひとえに、登山道を整備されている方のおかげです。マーキングが無ければ、おそらく山頂までたどり着けなったと思います。

逆に言えば、きちんとマーキングを追っていれば、それほど危険な場所もなく、問題なく登れる山とも言えます。ただし、山登りの経験は多少は必要。初心者が登る山ではありません。山に慣れている方にとっては、静かで楽しい山行が待っています!

参考情報

社壇乗越の駐車場は2台止めるのがやっと。先に来た方は、できるだけつめて駐車しましょう。無料の駐車場ですが、もちろんトイレはありません

天丸橋から登って、大山、天丸山と縦走するコースもあります。いずれも、ピークに特徴のある山なので、次回登る機会があれば、そちらも合わせて登ってみたいと考えています。