グレート百名山3つ


鳥海山

( ちょうかいさん) 2,236m 日本百名山
山形県飽海郡遊佐町・酒田市、 秋田県由利本荘市・にかほ市
花・雪・岩・海、雄大な自然の景色を満喫

体力 :
難易度:
満足度:

(写真: 花と残雪の鳥海湖)

鳥海山の紹介
どんな山?

鳥海山は山形県と秋田県とにまたがる火山で、その山容から出羽富士、秋田富士などと呼ばれます。
以前は外輪山の七高山が鳥海山の最高峰でしたが、1801年の火山活動により現在の新山が最高峰になったそうです。新山の標高2,236メートルは尾瀬の燧ヶ岳(2,356m)に次ぐ、東北第二位の高峰です。

コース紹介

鳥海山はたくさんの登山口がありますが、象潟口と呼ばれる北西側の鉾立から入山し、途中鳥海湖を眺めながら、最高峰の新山を目指します。下りは、旧山頂の七高山に立ち寄り、外輪山を歩くルートを歩きました。鳥海湖、お花畑、岩場、雪渓、日本海の眺めなど、美しい景色を楽しむ見どころたくさんのルートです。

登山記録
登山日 2018年6月23日(土)
天気 晴れ
駐車場 鉾立ビジターセンター駐車場
コース 鉾立(4:35)⇒御浜神社(6:10)⇒七五三掛(7:00)⇒鳥海山(新山)(8:30) / 3時間55分 (CT 5時間5分)
鳥海山(8:50)⇒七高山(9:15)⇒七五三掛(10:30)⇒御浜神社(11:10)⇒鉾立(12:05) / 3時間15分 (CT 4時間35分)
鉾立から鳥海山山頂へ

鉾立 (標高: 1,160m)

ビジターセンタに広い駐車場のある鉾立から鳥海山の登山が始まります。朝日に染まって少し赤みがかった山肌と、薄くかかった雲がとても美しかった。

展望台付近より

登山口から少しあるいた所に展望台がありますが、その付近からの眺めが、これまた素晴らしい!火山らしい荒々しい景色の中にもあり、あり、残雪ありと、とてつもなく雄大な景色でした。
また登山道脇にはたくさんの種類の花も咲いています。

登山口からの花々
登山口からの花々 登山口からの花々 登山口からの花々 登山口からの花々 登山口からの花々 登山口からの花々 登山口からの花々 登山口からの花々 登山口からの花々 登山口からの花々

雪渓

登山道を少し進むと、いきなり雪渓が現れます。6月下旬でもまだまだ残雪はたっぷりで、軽アイゼンを装着するのが無難かと思います。

日本海を望む

振り返ると遠くに日本海も見えます。ちょっと霞んでたのが残念。

御浜神社 (標高: 1,700m)

雪渓をアップダウンしながら御浜神社に到着。
そして、この神社を過ぎた所から、本格的な鳥海山の絶景が始まります!

ハクサンイチゲ

まず目に飛び込んでくるのがハクサンイチゲの大お花畑。

お花畑と鳥海湖

そして、鳥海湖とお花畑の夢の共演!
手前の花はチングルマ。残雪に、朝日が作る絶妙のコントラスト。
ここは天国!?と思わずにはいられない素晴らしい景色でした。

お花畑と鳥海山

そして、ハクサンイチゲと鳥海山との共演!

天国の登山道

鳥海山へと続くおだやかな稜線。こんな景色の中を歩けるというだけで、もう夢心地でお腹いっぱいって感じです。

外輪山・千蛇谷分岐 (標高: 1,860m)

少しアップダウンを繰り返して、外輪山と千蛇谷の分岐にたどり着きます。左側の千蛇谷に進んで、外輪山経由で戻ってくるコースを選びました。
なお、この少し下にも道標が立っていますが、おそらく千蛇谷への道が崩壊しているようで、千蛇谷の文字が消されています。この2番目の道標のところで左に入ってください。

千蛇谷からの新山

分岐から少し下りると、千蛇谷から雪渓と新山の景色が現れます。穂高岳にも似た雪と岩の織り成す素晴らしい景色!
さまざまな顔を持つのがこの鳥海山の特徴です。

千蛇谷周辺の花々
千蛇谷周辺の花々 千蛇谷周辺の花々 千蛇谷周辺の花々 千蛇谷周辺の花々 千蛇谷周辺の花々 千蛇谷周辺の花々 千蛇谷周辺の花々 千蛇谷周辺の花々 千蛇谷周辺の花々

千蛇谷

雪渓と夏道の登山道を繰り返しながら山頂に向けて高度を上げます。写真はイワベンケイのお花畑

雪渓トラバース

最後に雪渓をトラバースして千蛇谷の登りは終了します。この部分、雪渓上の踏み跡がやや不明瞭なので要注意です。

大物忌神社 (標高: 2,160m)

そして、大物忌神社・山小屋もある御室に到着。
大物忌神社から山頂の新山へは2つのルートがあり、登りは西側のルートを選択しました。ここまで来れば、もう山頂は目と鼻の先と思っていたのですが、、、

岩場

大物忌神社の先は火山活動で積みあがったゴツゴツした岩場の連続ペンキのマーキングが随所にありますので、それを辿ってください。

岩の谷

大きな岩の間を抜ける箇所。こんなところが登山道なのか???ペンキがあるのがせめてもの救いですが、無ければこんな所は絶対に行くのをためらう道です。

新山山頂 (標高: 2,236m)

そして、岩場を登りきると、鳥海山の最高峰新山、標高2,236メートルに到着!
こんなに大きな山なのに5人くらいでいっぱいになりそうなとても狭い山頂。また、山頂からの景色は岩だらけで、眺望はそれほどよくはない意外な山頂でした。
20分ほどの滞在で下山を開始しました。

新山より七高山・外輪山を経て下山

胎内くぐり

下山は東側のルートを選択。こちらも岩場が連続しますが、こちらは岩のトンネルをくぐる、胎内くぐりと呼ばれる箇所があります。。

雪渓トラバース

少し下りると雪渓が出現。ここは少し凍っている箇所もあり軽アイゼン必須の状態でした。雪渓の途中で、外輪山方面への分岐があるのですが、残雪期はちょっと分かりづらいかも。。。

七高山山頂 (標高: 2,229m)

外輪山まで登ってちょっと北側に進むと、まもなく七高山にたどり着きます。
ここは、昔は鳥海山の最高峰だった所で、新山との標高差はわずかに7メートル。それなりの広く眺めもよいので、ゆっくり休憩するならこちらが良いと思います。

文殊岳 (標高: 2,005m)

外輪山を辿って下山します。途中、行者岳、文珠岳という2つのピークがありますが、この文珠岳付近は、鳥海山全体を見渡すことができる絶好のビューポイントとなっています。
最後に、パノラマ写真で鳥海湖から鳥海山山頂の景色をご覧ください。

鳥海山全景
鳥海山全景

感想

鳥海山に登るなら、初夏の花が咲き乱れる時期にと決めていたのですが、特に鳥海湖周辺のお花畑は予想を超える規模で、とにかく最高!!というほかありません。

また、雪渓の登山道、山頂付近の岩場など、いろんな楽しみがあり眺めてよし、登ってよしの東北最高の山の一つと言って間違いないでしょう。

登山情報
アクセス
今回の登山口の鉾立までは鳥海ブルーラインで車で行くことができます。麓のにかほ市からのバスもあり、広い駐車場やトイレもある非常に便利な登山口です。
危険箇所
山頂の新山付近は大きな岩が積みあがった登山道となっていて、かなり歩きにくい岩場が連続します。また、この時期はまだ登山道に残雪がたくさん残っており、軽アイゼンは必須です。
他ルート
鉾立の少し南の大平登山口、南側の湯ノ台口コース、西側の百宅口コース、北側の祓川からのコースなどがありますが、私は鳥海湖を通る鉾立登山口か、大平登山口からのコースをお勧めします。
温泉
鳥海ブルーラインを山形県側に下りた吹浦周辺にいくつか温泉があります。
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