グレート百名山3つ


天城山

( あまぎさん) 1,406m 日本百名山
静岡県伊豆市
アマギシャクナゲを楽しみに・・・

体力 :
難易度:
満足度:

(写真: 天城山脈のブナ原生林)

天城山の紹介
どんな山?

天城山は静岡県の伊豆半島の中央付近に位置する山。天城山という山頂は無く、伊豆半島の東西を走る天城山脈の総称としてですが、一般には最高峰の万三郎岳が天城山の山頂とみなされます。

5月から6月は、万三郎岳の山頂に天城山固有種のアマギシャクナゲが咲くことでも知られ、私もそれを目当てに天城山を訪れました。

コース紹介

天城山を訪れるのはこれで二回目。以前は最短ルートでもある東側の天城高原ゴルフ場からのルートから登ったのですが、今回はやや長距離の西側の天城峠付近から最高峰の万三郎岳を往復するやや長めのルートを辿りました。途中にある八丁池も楽しみの一つです。

登山記録
登山日 2019年6月1日
天気 晴れ時々曇り
駐車場 水生地下駐車場
コース 水生地下(6:35)⇒八丁池(8:15)⇒戸塚峠(9:20)⇒万三郎岳(10:15)⇒石楠立(10:45) / 4時間10分 (CT 5時間10分)
石楠立(10:45)⇒万三郎岳(11:15)⇒八丁池(13:00)⇒水生地下(14:20) / 3時間35分 (CT 5時間)
水生地より最高峰万三郎岳へ

水生地下駐車場 (標高: 600m)

川端康成の小説「伊豆の踊子」の舞台でもある天城峠にも近い場所にある駐車場。バス停もある天城山への登山口です。「水生地下」は「すいしょうちした」と読むそうです。

水生地

林道をたどって水生地。まっすぐ行けば、旧天城トンネルへ。天城山へはここを左折します。

水生地入口

水生地入口という地点。ここから山道へ入ります。
下りはこの先にある御幸歩道を下りましたが、御幸歩道は昭和天皇が天城山を登った際に歩いたルートなのだそうです。

沢沿いの樹林帯

展望の無い樹林帯の道ですが、沢の水の音を聞きながら、緩やかに快適に登っていきます。

八丁池 (標高: 1,170m)

久しぶりの開けた場所にあるのが八丁池。周囲が八丁(870メートル)あることが名前の由来だそうですが、実際はそれよりもはるかに短いのだとか。。
天城山は太古の火山活動によりできた山で、この八丁池も長い間火口湖だと考えられていたそうですが、実は断層活動のくぼみにできた池なのだそうです。

穏やかな縦走路

八丁池の先が天城山脈の縦走路になります。縦走路って、たいていの山では結構アップダウンがある場合が多いですが、ここの縦走路はとにかく平坦な道で快適に歩けます。

ヒメシャラの木

木の表面が赤っぽくツルツルなのが特徴的なヒメシャラの木。樹皮の近くを水が流れているため、触ると涼しいのも特徴です。

戸塚峠 (標高: 1,150m)

縦走路といっても展望はなく、景色に変化が乏しいのがちょっと退屈かな。。
ここは戸塚峠という場所。

岩場

戸塚峠の先が、この縦走路で最も斜度がきつく、かつ最も危険な箇所です。岩場の斜面にはロープも張ってあります。あと、この辺りは道迷いしやすい場所もあるので注意。

ヘビブナ

ヘビブナという看板があったので、縦走路からちょっとはずれて行ってみました。
テレビ等でも見たことがあるブナの木。右下は地面すれすれだけど、地面とはくっついていません。そこからニョキッと上に向かう姿がヘビのようでなんとも不思議な木。

小岳 (標高: 1,360m)

ちょっとした岩場を通過して、小高い丘のような小岳へ。

ブナの原生林

出発時にはよかった天気も、この辺りでなんとも怪しい雰囲気に。。おかげで幻想的なブナの原生林の姿となりました。この山行で最も印象的だった景色となりました。

万三郎岳 (標高: 1,406m)

ひと登りで最高地点の万三郎岳。展望も無く、ここが山頂という感動は正直ありません。。
でも今回の楽しみはこの先!

アマギシャクナゲ発見

万三郎岳から万二郎岳の間の道がアマギシャクナゲの群生地なのです。万三郎岳を少し下りた所で、早速発見!
アマギシャクナゲは、アズマシャクナゲの変種で、アズマシャクナゲは花びらが5枚なのに対して、アズマシャクナゲは花びらが5~7枚と多いのが違いだそうです。この写真のシャクナゲ花びらは5枚ですが・・・あと、アズマシャクナゲよりも色は少し薄いように思います。

アマギシャクナゲのトンネル??

アマギシャクナゲは5月中旬辺りがピークで、この日は少し遅かったようです。あと、この年は外れ年だったようで、条件が良ければ、万三郎岳と万二郎岳の間は「シャクナゲのトンネル」とも評されるのですが、ちょっと残念な感じでした。。

石楠立 (標高: 1,250m)

石楠立(はなたて)という鞍部。この少し先に展望のある場所と、万二郎岳のピークがあるのですが、この曇りの天気では何も見られないと判断して、ここで引き返しました。

感想

期待していたアマギシャクナゲも見頃を過ぎ、しかも今年は外れ年のようで・・・
展望にも恵まれない山ですが、ブナやヒメシャラの原生林の中を静かに歩くことができました。

深田久弥の日本百名山では「天城のいいことの一つは、見晴らしである。」とされており、天気が良ければ富士山に伊豆大島、海の眺めが良いとのことなのですが、2度訪れて、まだ見晴らしには会えないでいます。。

登山情報
アクセス

水生地下に20台ほどの駐車場があります。また、水生地の先にも数台の駐車スペースがあります。

いずれもトイレは無く、少し手前の道の駅天城越えにトイレがあります。

危険箇所

小岳への岩場の登りが一番の難所。
所々に道が不明瞭な箇所があるので、道迷いしないように注意してください。

他ルート

戸塚峠に登る登山道もあるようですが、やはり東の天城高原ゴルフコースからのルートか、今回紹介した天城峠側からが一般的です。

温泉

伊豆半島にはたくさんの温泉地があります。湯ヶ島温泉、嵯峨沢温泉、月ヶ瀬温泉、そして修善寺温泉など。
ネット等で調べて、良さそうな温泉を探してください。

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