グレート百名山3つ


乗鞍岳

( のりくらだけ) 3,026m 日本百名山
長野県松本市、岐阜県高山市
絶景も楽しめる最も簡単に登れる3,000m峰

体力 :
難易度:
満足度:

(写真: 肩の小屋付近から仰ぎ見る剣ヶ峰(左)と朝日岳(右))

乗鞍岳の紹介
どんな山?

乗鞍岳は北アルプスの最南端にある3,000m峰です。乗鞍岳というのは23の峰の総称で、最高峰は剣が峰の3,026メートル。山頂からは素晴らしい展望が広がり、北アルプスの多くの山を一望することができます。

コース紹介

乗鞍エコーラインの方の小屋口のバス停より最高峰の剣ヶ峰を目指します。エコーラインの終点畳平まで下山し、周辺を散策します。

登山記録
登山日 2016年8月20日
天気 快晴
駐車場 乗鞍高原観光センター前駐車場
コース 肩の小屋口(7:05)⇒肩の小屋(7:25)⇒剣ヶ峰(8:00) / 55分 (CT 1時間20分)
剣ヶ峰(8:30)⇒肩の小屋(10:40)⇒(9:05)畳平(9:25)⇒(9:40)魔王岳(9:45)⇒畳平(9:55) / 1時間25分 (CT 1時間40分)
肩の小屋口から最高峰剣ヶ峰へ

乗鞍高原観光センター

乗鞍岳は山頂の近くまで乗鞍エコーラインが走っていて、気軽に登れる山。ただし、マイカー乗り入れ禁止なので、麓の乗鞍高原からはシャトルバスで山を上っていきます。
バス停の観光センターには大きな駐車場がありそこに駐車。バスの始発は6時10分。(飛騨側の平湯温泉、ほうの木平からは、御来光ツアーという3時半に出発するバスも出ているそうです。)

パール乗鞍

深夜に車を走らせて5時20分頃に到着。夜明けをちょっと過ぎた時間でしたが、モルゲンロートで赤く染まる乗鞍岳の上にお月様

肩の小屋口 (標高: 2,610m)

終点の畳平までは50分ほど。少し登った感を増そうと、その手前の肩の小屋口でバスを降りて登山開始。バス停を降りたすぐそこが登山口。向かいにはトイレもあります。

岩の階段

登山口からしばらくは岩の階段状の登りとなります。しっかり整備されていますので、問題は無いでしょう。
自分の持ってるガイドブックには、この辺りはお花畑と書いてあって期待していたのですが、少し時期が遅かったのか花は少な目でした。。

肩の小屋 (標高: 2,760m)

後半はガレた道を登るとまもなく肩の小屋。標高差150メートルほどあったのですが、あっけなく到着した感じでした。だいぶ体力ついたかな。。

朝日岳&剣ヶ峰!

肩の小屋の先が剣ヶ峰への本格的な登りとなります。ここからは山頂の姿がドーンと見えています。左が目指す最高峰剣ヶ峰、右が朝日岳です。朝日岳を巻くように登っていきます。

ガレの道

剣ヶ峰への登りはガレた道となります。この辺りはまだいいですが、だんだん岩も大きくなりますので、少し注意が必要です。

槍穂!

少し振り返ってみると、槍ヶ岳&穂高岳の姿が!ちょっとガスもかかっているので先を急ごう。

蚕玉岳 (標高: 2,980m)

ガシガシ登って着いた!と思ったらまだ手前のピーク。標識が読めませんでしたが、後で調べたところ蚕玉岳(こだまだけ)という山だそうです。剣ヶ峰はもう目の前。

最後の登り

あと一息。このあたりは、滑りやすいザレも混じってきますので、注意して登ってください。
(という私も、以前ここの下りで油断して、転倒して負傷したことがあります・・・)

剣ヶ峰 (標高: 3,026m)

そして、最高峰剣ヶ峰、標高3,026メートルに到着!
この日は台風接近中で雨の予報もありましたが、思わぬ快晴で抜群の展望が楽しめました!

御嶽山

剣ヶ峰から最も目立つ山は南側の御嶽山です(写真左奥)。もう噴火は止まっているようですが、いつ登れるようになるかな?右手前は、乗鞍のピークの1つ大日岳

白山

もう1つの目立つ山は白山。雲海の向こうに聳える立派な山ですね。手前は、権現池

中央アルプス

南東には中央アルプス。上にはレンズ雲が・・・南アルプスは雲の中で残念ながらよく見えませんでした。天気が良ければ富士山まで見えるそうです。

北アルプス

そして、なんといっても北アルプスの山々。乗鞍は北アルプスの一番南にあるから、北側を見ると北アルプス全域が一望できるのです。

見えている山は、百名山だけでも、(左から)黒部五郎岳、薬師岳、笠岳、剱岳、立山、水晶岳、鷲羽岳、焼岳、槍ケ岳、穂高岳。もう少し右に常念岳があったのに・・


パノラマ写真でお楽しみください
パノラマ写真でお楽しみください

肩の小屋口から最高峰剣ヶ峰へ

立派な道

山頂からの大展望を存分に堪能して、下山開始。私が下山すると共にガスが現れ始めました。

肩の小屋まで折り返してバスの終点畳平へ。ここは車も通れる道でらくらく下山。


コマクサ!

そして、ついにお目当て発見!高山植物の女王コマクサです。富士見岳周辺にはたくさん咲いていました!ただ、もうピークは過ぎて枯れ始めている様子でしたので、もう少し早い時期の方がよかったかも。

畳平

畳平に到着。すぐ下にあるお花畑もぶらぶら。バスまで少し時間があったので、向かいの魔王岳に登ることにしました。見所が近い場所にたくさんあるのも乗鞍の魅力の1つです。

魔王岳 (標高: 2,764m)

途中、ここにもコマクサはたくさん咲いていました。魔王岳にはすぐに到着します。どうってことはない山なのですが、、

天空の道

この景色が好きなのです。まさに天空の道!この時間は雲に包まれましたが、天気が良ければ奥には穂高の峰々。

乗鞍全景

そして、ここからは乗鞍全体を見渡すこともできます。右下には畳平のバスターミナル。景色を充分に楽しんで、ここからバスで下山しました。
ちなみに、下山のバスに乗車した直後に雨がパラパラ。なんとも絶妙のタイミングで、乗鞍を満喫できました。

感想

台風接近中の日でしたが、朝一のバスに乗り、一目散に山頂へ!おかげで、素晴らしい展望を楽しむことができました。下山を始めるとすぐにガスって来て、最後にバスに乗った時には雨も降ってきました。山は、早めの行動が重要です!

バスの終点の畳平からは標高差わずか約300メートル。山頂付近のガレ場は少し注意が必要ですが、難しい岩場などはありませんので、初心者でも楽しめる3,000メートル峰です。自分にはまだ3,000峰なんて・・・と思っている方は、是非登ってください。素晴らしい景色が待っていますよ!
ただし、高山病には注意!あと、天気が悪いと急に冷えますので寒さ対策は万全に。

登山情報
アクセス

乗鞍高原観光センターへは、松本方面から国道158号線で上高地方面へ向かう途中で左に曲がって行きます。公共交通機関の場合は、松本電鉄の終点新島々駅からのバスも出ています。

また、岐阜県側の平湯温泉・ほおのき平からもバスが出ており、こちらの方が始発が早いため、御来光を楽しむこともできます。

危険箇所

特に危険な箇所はありませんが、山頂近くのガレ場は、やや注意が必要です。

他ルート

肩の小屋口のさらに下の位ヶ原山荘からも登山道があります。また、平湯温泉からのコースもあるようですが、8時間ほどのロングコースとなります。

温泉

観光センターの斜め向かいに湯けむり館という日帰りの湯があり、乳白色の硫黄泉が楽しめます(私も利用しました)。とてもいい泉質ですが、入浴後は、体が少し硫黄臭くなるので覚悟してください。

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