グレート百名山3つ


仙丈ヶ岳

( せんじょうがたけ) 3,033m 日本百名山 花の日本百名山
長野県伊那市、山梨県南アルプス市
美しい稜線を有する南アルプスの女王

体力 :
難易度:
満足度:

(写真: 小仙丈ヶ岳から望む仙丈ヶ岳)

仙丈ヶ岳の紹介
どんな山?

仙丈ヶ岳は、南アルプスの北部に位置する3,000m峰です。なだらかな山容から「南アルプスの女王(もしくは貴婦人)」とも呼ばれています。山頂付近から下に広がるのカールも素晴らしい景色を演出しています。

コース紹介

バス停のある北沢峠から往復するコースです。途中いくつか分岐がありますが、上りは小仙丈ヶ岳、下りは馬の背を経由するコースとしました。

登山記録
登山日 2016年8月6日
天気 快晴
駐車場 仙流荘駐車場
コース 北沢峠(6:15)⇒(7:15)五合目 大滝頭(7:20)⇒(8:00)小仙丈ヶ岳(8:10)⇒仙丈ヶ岳(9:00) / 2時間45分 (CT 4時間20分)
仙丈ヶ岳(9:25)⇒(10:00)馬の背ヒュッテ(10:40)⇒五合目(11:05)⇒北沢峠(11:50) / 2時間25分(昼食時間40分を含む) (CT 3時間5分)
北沢峠より小仙丈ヶ岳を経由して仙丈ヶ岳へ

仙流荘バス停より

仙丈ヶ岳への登山口がある北沢峠まではマイカー規制が敷かれていて、ここ仙流荘からのバスを使うのが一般的な交通手段です。
この日は午前中は晴れの予報でしたが、ここに向かう途中で、濃い霧があったり、小雨が降ったりと少し不安な天候に。。でも、バス出発の朝5時頃には次第に雲も晴れて、良い天気になってきました。正面奥に見えるギザギザした山は鋸岳です。

北沢峠 (標高: 2,030m)

仙流荘から1時間弱で北沢峠に到着。バス停のすぐ前が仙丈ヶ岳登山口になっています。ちなみに、向かい側は甲斐駒ヶ岳への登山口。この辺りはたくさんの登山客でごった返していました。

森の中の急登

登山口からはいきなりの急登に。木々の間から漏れる朝日が美しいです。急登を登り切ったところが一合目。

三合目

一合目~三合目までは、ゆるやかな登り。というか下りも多い。三合目からは、木々の間から北岳の姿を見ることができます!

五合目(大滝頭) (標高: 2,520m)

三~五合目は再びの急登。大滝頭とも呼ばれる五合目で一息。午後からは天気が崩れるとの予報なので、ここまで少し飛ばして来ましたが、コースタイム2時間の所を、1時間でここまでやって来ました!
ここで登山道は2つに分かれますが、迷わず、左側の小仙丈ヶ岳を経由するルートへ!

岩ゴロゴロ

しだいに大きな岩がごろごろ。左右にはハイマツ。まもなく森林限界を超えそう。そして、真っ青な空。胸躍る景色です!

稜線!

そして稜線に出ました!森林限界を超えて遮る物の無い景色。こういうのがアルプスの醍醐味ですね!山の緑と空の青が本当に綺麗だ!奥に見えるのが小仙丈ヶ岳のようだ。

小仙丈ヶ岳(標高: 2,855m)からの仙丈カール

そして小仙丈ヶ岳に到着!周りには大パノラマが広がっていますが、中でも一際目を引くのが仙丈ヶ岳の下に広がるりっぱなカール。そして快晴の青空。もうこの時点で充分満足という感じでした。

岩場の下り

小仙丈ヶ岳での展望を楽しんだら、いよいよ仙丈ヶ岳へ。しばらくすると、岩場を下りがあります。今回のルートで一番危険な箇所。岩場を歩き慣れている人にとっては問題ありませんが、初心者の方は慎重に。

仙丈ヶ岳への登り

そして、仙丈ヶ岳への最後の登り!この辺りの稜線もとても美しい。さすが南アルプスの女王!

違った・・・

途中仙丈小屋への分岐を通過して、いよいよ山頂へ!!
・・・と思ったら、本当の山頂はまだ少し先でした。写真奥のピークが仙丈ヶ岳山頂。
手前の岩峰は登らずに、右に巻いて進みます。写真を良く見ると、この上には三角点のよう物のも見えますが、ここへのルートは通行禁止になっています。ちなみに、この岩峰はジャンダルムと呼ばれるのだろうか・・・

仙丈ヶ岳山頂 (標高: 3,033m)

最後のちょっとした岩場を上りきると、仙丈ケ岳山頂、標高3,033メートルに到着です!
岩が積みあがってできたような小さな山頂からは、まさに遮る物の無い大パノラマが広がります。快晴のこの日は南アルプスのほぼ全域を見渡すことができました!

ワン・ツー・スリー

日本一高い富士山(左)、二番目に高い北岳(中央)、そして三番目の間ノ岳(右)。
右側の間ノ岳は、2014年の測量で3,190メートルとなり、北アルプスの奥穂高岳と並んで日本第三位の高峰と認定。これによって、仙丈ヶ岳からは日本1位、2位、3位の高峰が、並んで見えるようになりました。仙丈ヶ岳の新名物です。

甲斐駒ヶ岳

そして、もう1つ目を引くのが、南アルプスの貴公子こと甲斐駒ヶ岳の勇姿(右)。左には岩峰の鋸岳を従え、奥には八ヶ岳の姿も。

仙丈ヶ岳 南アルプスの圧巻の大展望!
仙丈ヶ岳 南アルプスの圧巻の大展望!

北沢峠へ下山

下山開始

仙丈ヶ岳での大展望を存分に楽しんで下山開始。まずは仙丈小屋に向けて下降します。眼下に見えるのが藪沢カール。また、奥の甲斐駒を見ながらのごきげんな道を下ります。

藪沢カール

仙丈小屋まで降りてくると、藪沢カールの底からの景色を眺めることができます。こういうカールの景色は大好物!

馬の背ヒュッテ

途中、分岐を右に折れると、まもなく馬の背ヒュッテにたどり着きます。この時点でまだ10時でしたが、早めの昼食を。
先日の火打・妙高のテント泊以来、自分で調理するのが楽しみになりました。と言ってもインスタントラーメンですけどね。。

分岐&渡渉

馬の背ヒュッテで腹ごしらえをして、あとは下るだけ。
すぐに、分岐があります。左は藪沢沿いに大平山荘へと下る道。
沢を渡ると北沢峠への道です。この先、何度か沢を渡りますが、五合目まではなだらなか道が続きます。途中一箇所岩場のトラバースがあり、そこだけは要注意。

感想

午後からは雷雨という予報の中、早め早めの行動が功を奏し、快晴の天気のまま仙丈ヶ岳を登りきることができました。

小仙丈ヶ岳から仙丈ヶ岳の稜線、そこからの大展望は素晴らしいの一言に尽きます。それほど危険な箇所もないので、ある程度の体力のある方であれば、もぜひお薦めしたい山です。

登山情報
アクセス

仙流荘までは、JR飯田線高遠駅からバスが出ています。また、北沢峠へは、甲府駅からのバス広河原(北岳登山口)行きのバスに乗り、北沢峠行きへ乗り換える方法もあります。

危険箇所

小仙丈ヶ岳からの岩場の下りが少し危険。仙丈ヶ岳への最後の上りも短いですが急な坂です。

他ルート

北沢峠の少し北側の大平山荘から登るルートや、少し距離は長いですが、南の塩見岳から続く仙塩尾根の縦走ルート等があります。

温泉

バスターミナルの仙流荘には温泉ではありませんが、日帰りの入浴は可能です。今回、ここで入浴しましたが、とてもきれいで気持ちいいお風呂でした。

また、高遠には、高遠さくらの湯高遠さくらホテルがあります。

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