グレート百名山3つ


九重山

( くじゅうさん) 1,791m 日本百名山 花の日本百名山
大分県玖珠郡九重町、竹田市久住町
いくつものピークが連なる素晴らしい山並み

体力 :
難易度:
満足度:

(写真: 最高峰中岳からの展望)

九重山の紹介
どんな山?

九重山は大分県の中西部に広がる山々の総称。主峰とされ、登山者も多いのは久住山ですが、最高峰はその少し北西にある中岳です。九州本土の最高峰でもあり、数々のピークが立ち並ぶ素晴らしい景色が広がります。

コース紹介

登山口としてポピュラーな牧ノ戸峠より入山し、久住山、中岳を巡ります。

登山記録
登山日 2016年10月24日
天気 快晴
駐車場 牧ノ戸峠付近
コース 牧ノ戸峠(10:55)⇒沓掛山(11:15)⇒扇ヶ鼻分岐(11:50)⇒久住分れ(12:20)⇒久住山(12:30) / 1時間35分 (CT 2時間40分)
久住山(12:50)⇒(13:30)中岳(13:40)⇒久住分れ(14:05)⇒扇ヶ鼻分岐(14:25)⇒牧ノ戸峠(15:00) / 2時間10分 (CT 3時間10分)
牧ノ戸峠から久住山へ

牧ノ戸峠 (標高: 1,330m)

2016年の10月下旬、4日間の九州遠征を行いました。羽田から飛行機で大分空港へ。その先はレンタカーで九州の山を巡ります。

最初に目指す山は九重山!大分空港からは、バイパス、自動車道などを乗り継いで湯布院へ。その先はやまなみハイウェイとドライブを楽しみながら目的地へ向かいます。

登山口は、やまなみハイウェイの最高地点でもある牧ノ戸峠。ここにはレストハウスがあり、その前に大きな駐車場があります。10時半頃に到着したのですが、平日なのになんと満車状態。紅葉のこの季節は大人気のスポットなのですね。


登山道

しばらくの間はコンクリートで固められた道を歩きます。少し先に展望台があり、一般の観光客も訪れるため、歩きやすい道になっています。

第一展望台より

10分ほど登ると第一展望台に到着。いきなりの雄大な眺め。東から北側に景色が開けます。中央やや右に三俣山。左遠方には双耳峰の由布岳も見えます。この時点で九重山最高!と思ったのですが、こんなのはまだ序の口でした。

第二展望台より

ひと登りで第二展望台。ここからは、南側の景色が開けます。雲海の上に頭を出す阿蘇の山々。景色が素晴らしすぎて、なかなか先に進めません。

沓掛山 (標高: 1,503m)

さらにひと登りで沓掛山。ここからも素晴らしい景色が広がります。左から三俣山、星生山(ほっしょうさん)、扇ヶ鼻

その先は短いですが岩場となっており、少し注意が必要です。


星生山の紅葉

岩場を過ぎると、なだらかな登りに。星生山の麓の紅葉が綺麗でした。そう、九重山は紅葉の名所でもあります。(写真は下山時に撮影した物)

扇ヶ鼻分岐 (標高: 1,620m)

少し登った所が扇ヶ鼻分岐。右側が扇ヶ鼻ですが、久住山は左に曲がります。

なだらかな道

その先側に星生山を眺めながらしばらく平な道が続きます。道自体は単調ですが、少しずつ景色が変わるので全く飽きることがありません。

久住山現る!

そして、やがて右側から黒く尖ったピークが現れます。これが主峰の久住山!さすがに主峰と呼ばれるだけの貫禄があります!

久住山&中岳

少し岩場を登り切った峠のような所で、久住山(右)と中岳(左)が正面に現れます。それまでも充分に素晴らしい景色だったのですが、ここからが九重山の核心部

久住分れ避難小屋 (標高: 1,640m)

岩場を降りると、大きな広場のような所になります。避難小屋・トイレもあり休憩するのに最適な場所。

久住分れ (標高: 1,710m)

その先はガレ場を登ります。登り切ったところが久住分れ。左に中岳方面、右へ久住山方面へと分かれます。まずは右の久住山へ。

久住山への登り

最後にガレた急斜面を登ります。右側に曲がるようになると岩も大きくなりますが、あと一息で、、

久住山山頂 (標高: 1,787m)

久住山山頂 標高1,787メートル!山頂からの眺めは当然ながら素晴らしいです。これだけ際立ったピークがいくつも並んでる山なんて他にはないんじゃないでしょうか?

久住山山頂から見渡す九重連峰の山並み
久住山山頂から見渡す九重連峰の山並み

最高峰中岳を経由し牧ノ戸峠へ下山

リンドウ

久住山山頂で展望を楽しんだら最高峰中岳へ。まずは、稲星山方面へと向かいますが、山頂付近に見事に花が開いたリンドウを発見。

隣にいらっしゃったおばあさんが「綺麗か~」と言ってるのを聞いて、九州に来ていることを実感しました。


星生山への分岐

久住山からは急でガレた道を下ります。登りよりもこちらの下りの方が急だと思います。

下りきった鞍部は星生山と中岳の分岐点。これを左に曲がります。


まさかの藪漕ぎ・・・

さらに、避難小屋への分岐を右に曲がるのですが、このあたりは、久住山への道とは全然違ってすごく分かりにくいです。久住山の喧騒が嘘のように人も少なく少し心細い。。そしてその先はなんと藪漕ぎ。。踏み跡は明瞭だけど、本当にこの道で合ってるのか??

東千里ヶ浜

でもしばらくすると、稲星山と中岳との鞍部東千里ヶ浜と呼ばれる所に到着。左の中岳方面へ進みます。

ミヤマキリシマ?

中岳を登る途中、ミヤマキリシマ発見。5月頃に咲く花だが、なんでこんな時期に??ここ数日暖かい日が多くて、春が来たと勘違いしたんだろうね・・


中岳山頂 (標高: 1,791m)

途中から岩場の急登となり、登りきると中岳山頂に到着!標高 1,791メートル九重連峰最高峰であると共に、九州本土の最高峰!なのに、なんでこんなに人が少ないんだろう。。しかも久住山以上に素晴らしい景色を楽しむことができます。いかにも火山らしい景色、切り立ったピーク、火口湖、噴煙モクモク。

この写真のバックは西側にそびえる大船山。ここも紅葉の名所で、人気のある山だそうです。そして、南から東側のパノラマ写真です↓


中岳山頂からのパノラマです
中岳山頂からのパノラマです

御池

中でも目を引くのがエメラルドグリーンに輝く御池

分岐

登頂後は、御池に向かって降ります。指導標の避難小屋に従ってに曲がります。

御池から見上げる中岳

御池の周りをぐるーっと回って中岳が見える場所へ。ちょっと風が強かったけど、逆さ中岳が映っています。

火口

御池の反対側は火口。けっこう深い。なぜこっちは池にならないのか不思議だが、ともあれ立派な火口でした。

ここから久住分れはすぐ。その先は来た道を牧ノ台峠まで戻って下山完了。

この日は車でやまなみハイウェイを南下して阿蘇のホテルへ。温泉にも入って、お肉をたっぷり食べて、この日の疲れを癒しました。


感想

九州遠征の第一座目の九重山。ここを選んで大正解でした。登山開始直後の展望台からいきなり雄大な眺め、その後も次々と現れる個性的なピーク。天気にも恵まれ、最高の山歩きを楽しむことができました。

登山情報
アクセス

登山口の牧ノ戸峠はやまなみハイウェイの途中にあり、車であればドライブも楽しみながらアクセス可能です。

公共交通機関の場合は、熊本・阿蘇・湯布院・別府などを結ぶ九州横断バス(九州産交)というのがあるようです。

危険箇所

沓掛山の岩場が短いですが最も注意が必要な所です。あと、久住山周辺のガレ場の登り・下りも注意してください。

他ルート

九重山は大きな山域なので、さまざまなコース、登山口がありますが、牧ノ戸峠とならんでポピュラーなのが、少し北の長者原(ちょうじゃばる)です。

また、今回登った久住山、中岳以外にも、東の大船山(たいせんざん)や北の三俣山(みまたやま)も人気のようです。
温泉

牧ノ戸峠の少し北に牧ノ戸温泉や、星生温泉があります。また、九重の山の中に法華院温泉があり、山小屋もあります。

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