グレート百名山3つ


烏帽子岳

( えぼしだけ) 2,628m 日本二百名山
長野県大町市, 富山県富山市
トンガリ岩が印象的な岩峰

体力 :
難易度:
満足度:

(写真: ニセ烏帽子岳付近から望む烏帽子岳)

烏帽子岳の紹介
どんな山?

烏帽子岳は北アルプス中央部に聳える山で、山頂がオベリスク風の岩になっている特徴的な形の山です。

コース紹介

3泊4日で裏銀座と呼ばれる縦走コースを歩きました。槍ヶ岳をはじめとした北アルプスの山々を眺めながら歩く展望抜群の縦走コースです。最初は、高瀬ダムより入山し、日本三大急登の1つブナ立尾根を登り、二百名山の1つでもある烏帽子岳に登頂します。烏帽子岳登頂後は、縦走路で野口五郎岳方面へ向かいます。

登山記録
登山日 2017年8月24日
天気 曇り時々雨
駐車場 (信濃大町駐車場)
コース 高瀬ダム(5:50)⇒(9:50)烏帽子小屋(10:10)⇒烏帽子岳(10:50) / 5時間 (CT: 6時間10分)
野口五郎岳へ縦走)
高瀬ダムからブナ立尾根を登って烏帽子岳山頂へ

高瀬ダム (標高: 1,270m)

JR信濃大町駅からタクシーで高瀬ダムへ。途中、七倉登山届を提出します。
高瀬ダムはコンクリートを使わず、岩を積み上げて作ったロックフィルダム。ダムの岩の壁を蛇行しながらダムの最上部までタクシーが連れて来てくれます。
小雨模様のあいにくの天気でしたが、湖の色や周りの山々の景色が幻想的でした。

トンネル

登山道へは、まずこのトンネルをくぐります。中は暗いですが、車は通らないし、歩道もあるので安心して歩けます。

吊り橋

トンネルを出たらこの吊り橋を渡ります。割と長いですが、しっかりとした橋なので、それほど怖くはありません。
この先しばらくは海岸のような白い砂の上を歩きます。

丸太橋 (標高: 1,320m)

さらに丸太橋を渡って、右に曲がったところにブナ立尾根の登山口があります。(登山口の写真が完全にピンボケになってしまいました。。)

ブナ立尾根

ブナ立尾根は、日本三大急登のうちの1つとされる尾根道。烏帽子小屋まで標高差約1,200メートルを一気に登ります。
前半はこういう階段がたくさん出て来て、急な道をジグザグに登っていきます。

中休み (標高: 1,980m)

ブナ立尾根の登山口には12番という番号の看板があり、この6番の所が中間地点にあたる中休みと呼ばれるところ。標高差としてはここで半分以上登ったことになりますが、この先の方が時間がかかりました。

朽ちた階段

登山道は一部ワイルドな場所があります。今にも壊れそうな木の階段。実際に登ると見た目ほどは怖くはありませんが慎重に。この付近には大きな木の根の段差などもあります。

三角点 (標高: 2,209m)

三角点のある少し大きな広場。ここは4番。あと3番、標高差300メートルほどを登れば烏帽子小屋です。

北アルプスの稜線

ブナ立尾根は終始樹林帯の中を登ります。展望はあまりよくありませんが、このあたりまで来ると、次第に北アルプスの稜線付近の景色が見えてきます。

烏帽子小屋 (標高: 2,530m)

尾根を登り切って烏帽子小屋に到着!ブナ立尾根はものすごい急登って程ではありませんでしたが、4日間の縦走分の荷物を背負っての登りは体力的にはかなり疲れました。少し休憩して烏帽子岳を目指します。

烏帽子岳見えた!

この日は雨が降ったり止んだりの天気。ニセ烏帽子岳と呼ばれるちょっとしたピーク付近から、瞬間的に烏帽子岳の姿が見えました。
写真でもよくみる山頂。トンガリ岩がカッコいい!

烏帽子岳分岐

烏帽子岳山頂へは、北アルプス主稜線からこの分岐を左に入った方向に進みます。この周辺には高山植物の女王コマクサもたくさん咲いていました。

鎖場

そして、山頂へは岩場・鎖場が連続します。この写真の鎖場は斜度も大きく、足場も狭くて滑りやすいです。鎖を頼りに少し強引に体を引き上げて岩をよじ登りました。

烏帽子岳山頂 (標高: 2,628m)

その鎖場を登ると烏帽子岳山頂に到着です!
しかし、ここには三角点も無く、ただの岩の上が山頂になっています。しかも狭いです。
左側の岩の間までは登れるのですが、登っても何もありません。天気が良ければ、何か景色が見えるのかもしれませんが。。
あの立派な山容の割には、登頂した感慨はあまり得られないという不思議な山でした。

感想

裏銀座縦走の初日。天気はもう一つでしたが、時折、晴れ間から烏帽子岳の尖った姿も見えて、まずまずの出だしだったと思います。
しかし、翌日は・・・

登山情報
アクセス

七倉から高瀬ダムはマイカー進入禁止で、アクセスはあまりよくありません。七倉に駐車場がありますので、そこから乗合タクシーが一般的かと思いますが、縦走する場合は帰りが不便になります。
私は帰りを考えてJR信濃大町駐車場に車を止めてタクシーを利用しましたが、それだとタクシー料金が高くなります。裏銀座は人が少ないためか、なかなか不便なところです。

危険箇所

烏帽子岳直下の鎖場は、足を置く場所が小さくて少し難しいです。上手く鎖も使って滑落しないように注意してください。
野口五郎小屋への稜線上には、大きな岩がゴロゴロしている場所もありますが、慎重に進めば問題ないと思います。

他ルート

烏帽子岳に登るには、北側の船窪岳から縦走するルートもありますが、時間がかかる上に危険な箇所もあるそうです。

温泉

七倉山荘や、少し麓の葛温泉などがあります。また、野口五郎岳の先の真砂岳から高瀬ダム方面に下りた所にある湯俣温泉はなかなかの秘境温泉のようです。

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