グレート百名山3つ


燕岳

( つばくろだけ) 2,763m 日本二百名山 花の日本百名山
長野県大町市、安曇野市
ハイマツに彩られた白亜の山

体力 :
難易度:
満足度:

(写真: 燕山荘付近からの燕岳)

燕岳の紹介
どんな山?

燕岳は北アルプスの中央付近に位置し、花崗岩でできた白い岩肌とハイマツの緑とのコントラストが印象的な山。北アルプスの女王とも呼ばれる美しい山です。

コース紹介

燕岳への最短コースである合戦尾根を登ります。合戦尾根は北アルプス三大急登の一つであり、それなりの体力は必要です。

この日のうちに大天井岳まで移動しテント泊。翌日は常念岳へと縦走しました。

登山記録
登山日 2016年9月3日
天気 晴れ
駐車場 (穂高駐車場)
コース 中房温泉(5:45)⇒(7:55)合戦小屋(8:05)⇒燕山荘(9:00) / 3時間15分 (CT 4時間20分)
燕山荘(9:10)⇒(9:30)燕岳(9:50)⇒燕山荘(10:10) / 1時間(山頂滞在20分) (CT 55分)
中房温泉より合戦尾根を登って燕山荘へ

中房温泉 (標高: 1,462m)

燕岳の登山口は中房(なかぶさ)温泉。この周辺に駐車場はありますが、翌日に縦走で登る予定の常念岳の下山口は異なるため、麓のJR穂高駅付近のバス停にもなっている駐車場に駐車。
そこからはバスで行く予定でしたが、タクシーの運ちゃんに声を掛けられて、5人集まればバスと同じ料金で中房温泉まで行ける、とのことだったので、タクシーにて登山口まで。おかげで、登山口到着はバスなら6時のところを、5時半頃には到着することができました。
その時間で中房温泉周辺の駐車場は満車、登山口付近はすごい人混み(しかも半数以上は女性!)でびっくりでした。

合戦尾根

剱岳の早月尾根、烏帽子岳のブナ立尾根と共に、北アルプス三大急登の一つに数えられる合戦尾根。女性に人気のある燕岳ですが、山頂に到達するには標高差1,300メートルを登り切る必要があり、体力的には意外とタフなコースです。前半は、ジグザグな急登で、こういった階段がちょこちょこ現れます。

第一ベンチ

標高差の大きな急登。さすがに、途中にはベンチが何箇所かあり、ゆっくり休憩することができます。自分は、この第一ベンチでは休憩を取らずにその先へ!ちなみに、それなりに登ってきた気がしましたけど、燕山荘までまだ5分の1も来ていません・・・

木の根

急登にはつき物ではありますが、木の根によるおおきな段差も出てきます。ただし、ずっと急登が連続するというよりは、急登とゆるやかな登りが交互に現れる感じです。

第二ベンチ

急登はなおも続きますが、荷揚用ケーブルの下をくぐると、まもなく第二ベンチ。ここも休憩はとらずスルー。ただし、ここでもまだ、燕山荘まで3分の1程度。実際、この先が長くてきつかった。。

白亜の道

燕岳への登山道らしく、白い岩・砂の道が所々に現れはじめます。
この辺り地図の等高線ではゆるやかだったのですが、相変わらずの急登が続きます。今まではジグザグだったのが、まっすぐに近い登りになったのか??

富士見ベンチ

第二ベンチから約1時間。ようやく次の富士見ベンチに着きました。ここまでが長かった。。
名前の通り富士山が見える場所らしいのですが、ガスも出始めて、さすがに見えそうもない。。夏は富士山まで見えることはそうそう無いだろうと思っていましたが、まさか翌日に・・・

合戦小屋 (標高: 2,380m)

富士見ベンチを過ぎても、相変わらずの急登ですが、時間的にはひと登りで合戦小屋
。小屋と言っても宿泊はできず、食堂と売店の営業のみ。ここの名物はスイカなのですが、、自分はそれほど好きじゃないのでパス。。ちなみに、スイカは1人では食べきれないほどの大きさらしいです。

槍!

合戦小屋の先もしばらくは急登ですが、まもなく緩やかな道となります。それまでは森の中で視界は無かったのですが、ここまで来ると徐々に回りの景色が見え始めます。そして、見えるのが槍ケ岳!穂先だけがちょんと稜線の上に出ている面白い景色。

鎖場

ちょっとした鎖場もありますが、ちゃんと足場はあるので、慣れている人にはまぁ問題ないかと。

燕山荘遠望

そして、最初の目的地、燕山荘が見えてきます。途中はガスだったが、上は青いぞ!

あとひと息

あとひと息。ここでまた次第にガスが。。。降りてきた人と話をすると、みなさん「上は素晴らしい景色でしたよ!」とおっしゃっていたのですが、だんだん不安に。。

が...


燕山荘到着! (標高: 2,700m)

合戦尾根を登り切って燕山荘到着!と思った瞬間に飛び込んできたのがこの光景!

槍ヶ岳!

やはり気になるのは何と言っても槍ヶ岳!少しガスはかかっていますが、やはり凄い山です。そして、その槍ヶ岳に続く縦走コースの裏銀座の山々の眺めがまた素晴らしいのです。

槍ヶ岳~裏銀座~燕岳の大パノラマ
槍ヶ岳~裏銀座~燕岳の大パノラマ

燕山荘より燕岳を往復

燕は目の前

そして、燕岳へと向かいます。と言っても山頂はもう目の前。写真等で見た通りの美しい山です。


イルカ岩

途中にあるのが、燕岳名物(?)のイルカ岩。本当に見事なイルカです。槍ヶ岳と共にカシャッ。

燕山荘から割とすぐの場所にあります。道の左側、少し振り返る方向です。


ハイマツ

燕岳を印象づける要素の1つが緑のハイマツ帯。燕岳山頂までには何度かハイマツの間を通り抜けて行きます。山頂がだいぶ近づいてきました。

メガネ岩

もう1つの奇岩メガネ岩。穴が2つある大きな岩です。昔は、ここに登るひともいたそうですが、現在は風化が激しく登るのは禁止です。

岩の隙間を行く

その後は急な岩場を登ります。山頂付近は、岩だらけでマーキングもなく、どこが本当のルートなのかよく分かりません。逆に、どこを登っても山頂には出れると思いますが、人が通った跡があるところが無難。

燕岳山頂 (標高: 2,763m)

そして、燕岳山頂、標高2,763メートルに到着!岩だらけで狭い山頂には、小さな石の標識が控えめに置いてあります。
そして、山頂からの眺めは、、、素晴らしいに決まっています!

燕岳山頂からの大パノラマ
燕岳山頂からの大パノラマ

感想

この日は九州に台風接近中でしたが、無事に天気にも恵まれて山頂付近からは素晴らしい景色を楽しむことができました。美しい燕岳、天を衝く槍ヶ岳、長大な裏銀座の稜線、どれも素晴らしいの一言に尽きます。

北アルプスの入門コースとして女性にも人気のある山のようですが、北アルプス三大急登の1つでもある合戦尾根は、それなりの体力は必要です。登山口にいた方々は、全員無事に山頂まで登れたのだろうか・・・

登山情報
アクセス

燕岳ピストンであれば、中房温泉の駐車場が便利。ただし、駐車場がたくさんあるにもかかわらず、朝の5時半ころにはほぼ満車状態でした。

また、JR穂高駅などからバスが出ています。

危険箇所

それほどの危険箇所はありませんが、合戦尾根の急登は体力的にキツいので、体力に自信の無い方は早い時間の出発を心がけましょう。また、鎖場、木の根、階段等にも注意は必要です。

他ルート

槍ヶ岳からの表銀座縦走コースや、北側の餓鬼岳方面からのコースがありますが、今回私の辿ったコースが断トツでポピュラーなコースです。

温泉

登山口の中房温泉、少し下の有明温泉は、いずれも良い温泉のようです。また、JR穂高駅周辺にもたくさんの温泉があります。

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