グレート百名山3つ


五竜岳

( ごりゅうだけ) 2,814m 日本百名山
富山県黒部市、長野県大町市
後立山連峰にどっしりと聳える岩峰

体力 :
難易度:
満足度:

(写真: (翌日の)鹿島槍ヶ岳からの五竜岳)

五竜岳の紹介
どんな山?

五竜岳は北アルプスの北部に位置する山。どっしりとした山容が印象的で、山頂付近に武田氏の家紋に似た菱型の雪形があることでも有名な山です。山頂からは360度の展望を望むことができるとのことです。(が・・・)

コース紹介

白馬五竜スキー場ゴンドラに乗り、終点のアルプス平駅から遠見尾根を登るコースです。
登山後は、次に登る鹿島槍ヶ岳へ向けて、八峰キレットという難所を通過します。

登山記録
登山日 2017年8月13日
天気 曇り時々雨
駐車場 (信濃大町駅駐車場)
コース アルプス平駅(7:30)⇒小遠見山(8:45)⇒大遠見山(9:40)⇒(11:40)五竜山荘(12:00)⇒五竜岳(13:00) / 5時間30分 (CT 6時間45分)
五竜岳(13:05)⇒北尾根ノ頭(14:45)⇒八峰キレット小屋(16:15) / 3時間10分 (CT 4時間05分)
(翌日は鹿島槍ヶ岳へ縦走)
アルプス平駅から五竜岳山頂へ

アルプス平/白馬五竜高山植物園 (標高: 1,530m)

白馬五竜スキー場のゴンドラ(テレキャビン)に乗ると、わずか8分で標高1,530メートルのアルプス平まで連れて行ってくれます。
くもりのち晴れの予報にもかかわらず、ゴンドラを降りた時点で小雨というあいにくの天気。でも、アルプス平周辺は高山植物園になっていて、さまざまな高山植物を楽しむことができます。

白のコマクサ

たくさんの種類の花が咲いていましたが、中でもうれしかったのは白いコマクサ。ピンクはたくさん見てきましたが白は初めてで、一人で興奮していました。

小遠見山 (標高: 2,007m)

高山植物園も終わり、リフトの終点でもある地蔵の頭を過ぎると、本格的な登山道に。
階段などもある整備された登山道です。1時間ほどで小遠見山。標識によると、「ここからの展望はまさに360°の大展望です」とのことなのですが・・・

大遠見 (標高: 2,106m)

さらに1時間ほど進むと大遠見。コースタイムは2時間弱となっているのですが、そんなにはかからないと思います。相変わらずのまっしろけで周りは何も見えません。

西遠見 (標高: 2,268m)

雪が残っていた西遠見。残雪の近くにはお花が多い。この日は、チングルマ、イワカガミ、アオノツガザクラ等が咲いていました。

階段

西遠見までは比較的穏やかで整備された登山道。しかし、その先からは一変して険しい急登になります。まずは長~い階段

西遠見付近に咲いていた花々
西遠見付近に咲いていた花々 西遠見付近に咲いていた花々 西遠見付近に咲いていた花々 西遠見付近に咲いていた花々 西遠見付近に咲いていた花々 西遠見付近に咲いていた花々

岩場・鎖場

そして岩場が何箇所か現れます。急な岩場にはが設置されています。不安な方は鎖を使用してください。
危険というより、空気も薄くなり体力的に結構ツラい・・・

五竜山荘 (標高: 2,490m)

唐松岳からの稜線コースと合流すると、少し下って武田菱のマークの入った 五竜山荘。最後の登りはかなり疲れたので、少し休憩して五竜岳へ向かいます。

五竜岳への登り

それまでずっとまっしろけで何も見えない状態でしたが、五竜岳を登り始めると一瞬ガスが晴れる時も。右が五竜岳か?菱はよく分かりませんでした。
写真の通り、五竜岳への登りは岩場の連続。要所要所にが設置されていますが、慎重に通過しましょう。

五竜岳山頂 (標高: 2,814m)

そして五竜岳山頂、標高2,814メートルに到着!残念ながら、山頂では再びガスでまっちろけ。。この日の山小屋に向けて先を急ぐ必要があったため、短時間の滞在で山頂を後にしました。またいつか登りに来ます。

五竜岳山頂よりキ八峰レット小屋へ

八峰キレット(その1)

五竜岳を出発したのが午後1時。午後からは雨の予報もあり、先を急ぎます。ただし、五竜岳の南側の稜線は八峰キレットと呼ばれる難所。ご覧の通りの険しそうな岩場が続きます。特に稜線の左側(東側)は切れ落ちていて緊張感が高まります。まずは五竜岳からの急なザレ場、鎖場を慎重に下ります。

八峰キレット(その2)

時間的にも余裕がないこともあり、あまり写真は残っていませんが、岩だらけの稜線には、鎖場、ハシゴ、そしてザレ場が連続します。数えていませんけど、鎖場は20か所くらいあったんじゃないかな?また、何か所かあるザレ場はどれも非常に滑りやすいです。

八峰キレット(その3)

八峰キレット大キレット、不帰キレットと共に三大キレットの一つとされる難所。残り2つは以前(と言ってもかなり昔)に登ったことがあり、八峰キレットはその2つより比較的難易度は低いと言われていますが、距離が長い上にアップダウンが激しく、体力的には一番キツいかもしれません。

八峰キレット(その4)

五竜岳からは小刻みなアップダウンを繰り返しながらも、基本的には下りの方が多い。
が、2時間ほど過ぎて強烈な岩場の登りに。体感的には垂直の壁(実際は60~70度ぐらいかな?)。足を置く場所はきっちりあるので、慎重に登れば問題なく通過はできますが、緊張感いっぱいの岩場でした。むしろ、恐怖というより体力的に辛かった印象です。
こういうのを3つほど越えて、さらに滑りやすいザレ場を慎重に下ると、ようやく小屋に近づきます。

ライチョウと遭遇

急なアップダウンも終わり、比較的なだらかな道になると、目の前にライチョウさん出現!夫婦2羽と子供3羽ほどいました。あと、ライチョウが飛ぶ瞬間も目撃しました。(一瞬の出来事だったため、ビデオに残せず残念。)

八峰キレット小屋 (標高: 2,460m)

そしてやっとのことで、本日の宿八峰キレット小屋に到着。険しい岩稜の間に立つ小屋ですが、とても綺麗で快適な宿でした。この日はお盆期間中でしたが、布団は1人1枚、しかも隣との間隔が広くとても快適でした。
ただし、ここの小屋は<b class="caution">予約希望とのことで、事前に予約した方は1人1枚の布団、予約のない方は、残ったスペースに押し込まれるようです。この小屋に泊まる方は絶対に事前の予約をお勧めします。ちなみに、私は、当日、五竜山荘から予約しました。

感想

あいにくの天気で、写真でみるあのどっしりした山容も、北アルプスの展望も楽しむことができず、正直な所、五竜岳がどんな山だったかというと、岩が多かった以外の印象があまりありません。
ただしお花は多く、最後にライチョウにも遭遇したことが、せめてものなぐさめです。

登山情報
アクセス

白馬五竜スキー場周辺には大きな無料駐車場があります。
私は、鹿島槍ヶ岳への縦走を予定していたため、車はJR信濃大町駅の駐車場に止め、JRに乗って神城駅に下車、徒歩でスキー場まで向かいました。

危険箇所

五竜山荘への最後の登り、および五竜岳への登りは、岩場・鎖場もあり注意が必要です。
八峰キレットは初心者が歩くのは不可です。

他ルート

北の唐松岳からの縦走コースがあります。

温泉

白馬五竜スキー場ゴンドラ乗り場にあるエスカルプラザ内に日帰りの温泉があります。

このページについて