グレート百名山3つ


八ヶ岳(赤岳)

( やつがたけ(あかだけ)) 2,899m 日本百名山
長野県南牧村・原村・茅野市、山梨県北杜市
貴重な高山植物ツクモグサを観賞して最高峰赤岳へ

体力 :
難易度:
満足度:

(写真: 地蔵の頭付近からの望む赤岳)

八ヶ岳(赤岳)の紹介
どんな山?

八ヶ岳は長野県と山梨県とに間にそびえる南北約30kmの大きな山地です。最高峰赤岳を含む南八ヶ岳のエリアは、険しい岩場も多く、山に慣れた人にとっては非常に楽しいエリアです。

また赤岳の北にある横岳付近には、本州ではここと白馬岳でしか見られない貴重なツクモグサという高山植物が自生しています。

コース紹介

八ヶ岳の西側美濃戸方面から最高峰赤岳を目指す一般的なルートです。途中ツクモグサを見るために、横岳に寄り道しました。稜線付近は急な梯子・鎖場も多く、慎重な行動が必要です。

登山記録
登山日 2018年5月26日
天気 くもり時々晴れ
駐車場 赤岳山荘
コース 赤岳山荘(5:10)⇒赤岳鉱泉(6:40)⇒(7:10)行者小屋(7:30)⇒地蔵の頭(8:25)⇒(ツクモグサ観賞)⇒横岳(9:40) / 4時間30分 (CT 5時間5分)
横岳(9:55)⇒地蔵の頭(10:45)⇒(11:30)赤岳(12:20)⇒行者小屋(13:10)⇒(ホテイラン観賞)⇒赤岳山荘(15:00)) / 5時間5分 (CT 4時間35分)
美濃戸よりツクモグサの咲く横岳へ

赤岳山荘駐車場(標高: 1,690m)

出発は赤岳山荘脇の駐車場から。50台ほどの比較的広い駐車場ですが、ここまではダートで凸凹ありのかなりの悪路です。自分のセダンの車では、何度か底ををこすりました。。
晴れの予報に反して曇り空でしたが、元気に出発!

美濃戸山荘

しばらく林道を歩くと美濃戸山荘。ここで道は2つに分かれますが、登りは左側の北沢へ。下山時は南沢から戻ってくる予定です。

堰堤広場

林道をしばらく歩いて、終点がこの堰堤広場。堰が熊さんの顔みたいに見えます・・・

北沢

北沢と呼ばれる沢沿いを歩きます。こういう木道が多く、道はよく整備されていていて歩きやすいです。

渓流

雪解けのこの時期水量は多く、所々で迫力のある流れを楽しめます。

赤岳鉱泉 (標高: 2,220m)

しばらく歩いて赤岳鉱泉。冬は、アイスクライミング練習用の雪の壁、通称アイスキャンディーが作られる場所ですが、この時期はもうだいぶ融け落ちて、見るも無残な姿に・・・

残雪あり

その先行者小屋までは樹林の中のなだらかな道を進みますが、ところどころでまだ残雪がありました。でも、もうアイゼンは不要です。

行者小屋 (標高: 2,350m)

まだ営業前の行者小屋
ここは周囲を横岳、八ヶ岳、阿弥陀岳が取り巻いていて、見事な山岳風景が見られます。

南八ヶ岳の峰々
南八ヶ岳の峰々

地蔵尾根

行者小屋から一路稜線へ、地蔵尾根という尾根道を登ります。
出だしは穏やかですが、しだいに急登になり、後半は、こういう急な斜面のハシゴが連続します。

地蔵の頭 (標高: 2,720m)

息切れしながらたどりついた稜線は地蔵の頭という場所。その名の通りお地蔵さんがいらっしゃいます。
右に向かうと最高峰の赤岳ですが、一旦左側の横岳へと向かいます。

梯子

横岳への道は岩場が連続する思っていた以上の険路。こういうハシゴや、

鎖場

鎖場も出現します。この鎖場は、手掛かりの少ない急で長い岩場で、横岳までで一番危険な箇所。
でも、この岩場を上まで登りきると、、、

ツクモグサ!

今日のお目当てツクモグサ発見!ヒヨコみたいでカワイイ!
しばし撮影会^^

ツクモグサと阿弥陀岳

この日は見頃で、百株ほどは咲いてたかな。
阿弥陀岳をバックに

ツクモグサ

斜面に咲く健気なツクモグサ

ツクモグサ

登山道の脇にもたくさんさいています。くれぐれも保護用のロープの外側には出ないでくださいね!

横岳山頂 (標高: 2,825m)

ツクモグサを楽しんだの後も、少し岩場を歩いて横岳山頂に到着。

八ヶ岳・阿弥陀岳

横岳山頂からは素晴らしい景色が広がります。八ヶ岳のほぼ全域が見渡せますし、さらに、富士山、南・中央・北アルプスなど。パノラマ写真でお楽しみください。

横岳山頂からの大パノラマ
横岳山頂からの大パノラマ

横岳より最高峰赤岳へ

赤岳へ

横岳からの展望を楽しんだら、いよいよ最高峰の赤岳へ。まずは、地蔵の頭まで折り返します。

赤岳展望荘より (標高: 2,730m)

地蔵の頭のすぐ先にあるのが赤岳展望荘。赤岳はもう目の前!
のように見えますが・・・

ガレ場

まずは、小さな岩が転がるガレ場をジグザグに登って、

超絶急登

その先は岩の急斜面。ここは、鎖が無ければ怖くて登れないくらいの急斜面です。斜度は、二週間前の高妻山の雪の壁並みかな・・

赤岳頂上山荘

急斜面を登ると、赤岳頂上山荘。ここまで来れば、山頂はもう目の前です。

赤岳山頂 (標高: 2,899m)

そして、八ヶ岳の最高峰赤岳山頂に到着!キツかったけど、やはり山頂からの景色は格別です。

阿弥陀岳

目の前にはインパクトのある阿弥陀岳の姿。

南アルプスの峰々

南アルプス北部の名山、北岳、甲斐駒ヶ岳、仙丈ケ岳
そして、八ヶ岳全域を見渡せる最高の場所です。

赤岳からの大パノラマ
赤岳からの大パノラマ

下りの急斜面

赤岳からの景色を十分に楽しんで、下山開始。
下りは急な上に、足場の悪い岩場が続きます。この日一番怖かったかも。。

文三郎尾根

さらに、文三郎尾根と呼ばれる急な尾根を左に見える行者小屋まで一気に降ります。ここは、階段が整備されていて、それほどは危険ではありません。

MAMMUT?

下部の階段には、なぜかMAMMUTのマーク??

行者小屋

行者小屋まで戻ってきました。ここからは、南沢を美濃戸山荘まで下ります。
南沢は、北沢ほどには整備が行き届いておらず、ところどころで道を見失いそうな箇所があります。
道迷いしないように注意しながら下ると、もうすぐ美濃戸山荘に出る直前で・・・

ホテイラン

この時期の八ヶ岳のもう一つの楽しみ、絶滅危惧種のホテイランの花!

ホテイラン×4

間近で見られるように工夫している場所があります。ロープで囲ってありますが、絶対に中に入らないように!

感想

十数年ぶりの赤岳。前回は東側の真教寺尾根のピストンだったのですが、今回は初めて南八ヶ岳の稜線上を歩きました。

稜線付近は険しい道が続きましたが、八ヶ岳の険しくも美しい山並み、山頂からの大パノラマ、そしてツクモグサ、ホテイランなどの貴重な花々、楽しく歩くことができました。

登山情報
アクセス

赤岳山荘の駐車場に車を止めました。トイレもあり、便利な登山口ですが、噂通り道がかなり悪いです。。
バス停のある美濃戸口からは、片道60分ほどかかります。

危険箇所

地蔵尾根はかなりの急登で、急な梯子があります。また、地蔵の頭から横岳まではやや危険な鎖場、岩場が連続。赤岳への登りは急なガレ場、下りも急な岩場と、南八ヶ岳稜線付近は気が抜けない道が連続します。初心者の単独行は避けてください。

他ルート

東側からの県界尾根、真教寺尾根、北の硫黄岳、南の権現岳、西の阿弥陀岳からの縦走など、さまざまなルートがありますが、いずれも難易度高めのルートです。

温泉

小淵沢ICの近くにある延命の湯で汗を流しました。

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