グレート百名山3つ


斜里岳

( しゃりだけ) 1,547m 日本百名山
北海道斜里郡斜里町・清里町、標津郡標津町
いくつもの滝を超えて大パノラマの山頂へ

体力 :
難易度:
満足度:

(写真: 麓の清里町からの斜里岳)

斜里岳の紹介
どんな山?

斜里岳は北海道の道東、知床半島の付け根あたりに位置する山です。数十万年前の火山活動でできた山ですが、現在はほぼ危険はないとよいでしょう。富士山にも似た美しい山容は麓からもとても目を引きます。山頂からは道東~道央の大パノラマが楽しめます。

コース紹介

北東の清岳荘より何度かの渡渉を経て下二股へ。そこからは旧道コース滝登りを繰り返して、斜里岳山頂を目指します。特別な装備がなくても登ることができますが、一歩間違うと大事故にもつながりかねないルートで細心の注意が必要です。
下山時は滝を下るのは危険なため、熊見峠を経由する迂回コース(新道コース)での下山となります。

前日は阿寒岳、翌日は羅臼岳と2018年秋の三連休を道東で過ごしました。

登山記録
登山日 2018年9月16日
天気 晴れ
駐車場 清岳荘駐車場
コース 清岳荘(7:20)⇒下二股(8:05)⇒上二股(9:25)⇒斜里岳(10:10) / 2時間50分 (CT 4時間20分)
斜里岳(10:40)⇒上二股(11:25)⇒熊見峠(11:40)⇒下二股(12:15)⇒清岳荘(12:50) / 2時間10分 (CT 3時間)
清岳荘より旧道コースで斜里岳へ

斜里岳へ

前日は斜里で宿泊し、朝より斜里岳へと向かいます。途中、麓からの斜里岳の姿が見れたので思わず車を止めてパシャリ。優美な山容の独立峰。これだけでモチベーションが上がります!

清岳荘 (標高; 690m)

最後は未舗装の道を走って登山口の清岳荘に到着。山小屋らしくない(?)立派な建物です。
右側の登山口より入山開始。

登山道へ

登山口の先はすぐに林道に出るのですが、1キロほど先の林道終点を左に入るところから本格的な登山道になります。

渡渉

その先下二股までは、何度も川を渡ります(渡渉)。渡渉の箇所はピンクのテープが目印になっていて、対岸にテープがあればそこは渡るポイントと判断してください。
渡渉箇所には川にが積んであるので、それを辿ればあまり濡れに渡ることができます。

川の淵を歩く

川を渡るだけでなく、川の淵を歩く箇所もあります。こういう箇所は道幅が狭い岩場なので要注意。

下二股 (標高: 810m)

何度もこういう箇所を通過して下二股の分岐に到着します。ここで旧道(左)と新道(右)とに分かれますが、上りは旧道で、下りは新道で下ってくるのが一般的です。
旧道はいくつもの滝が連続して出現するルートで、滝の手前を渡渉したり、滝のすぐ淵を上ったりと、なかなかのスリルを味わえます。

滝の連続
滝の連続 滝の連続 滝の連続 滝の連続 滝の連続 滝の連続 滝の連続 滝の連続 滝の連続

霊華の滝

そして、最後に現れるのがボスキャラともいえる霊華の滝。最初に見た瞬間はこれのどこを登るの??という感じでしたが、左側にあるピンクのテープを目印に、一旦渡渉します。

霊華の滝を登る

その先は滝のすぐ左脇を登っていきます。すぐ隣に水が激しく流れる岩登りはスリル満点!
でも、実際に登っている瞬間は写真で見るほどは怖くないものですね。とはいえ慎重に足を運んでください。

上二股 (標高: 1,240m)

霊華の滝を登りきると、次第に傾斜も水の流れも緩やかになり、旧道と新道とが合流する上二股に到着して、プチ沢登りは終了。

ガレ場の急登

次第に景色も開け、ガレ場の急斜面をジグザグに登ります。

馬の背

ガレ場を登り切った所が馬の背という場所。

斜里岳へ

馬の背まで登ってきて、ようやく斜里岳の山頂(右側のピーク)が見えます。山頂まではあとわずか。ガスがちょっと気になりますが、、、

紅葉のはじまり

さすが北海道の山。9月中旬には紅葉も始まりかけています。

最後の難所

斜里岳の直下はもろいガレ場の登り。最後の難所ですが、ここを慎重に登れば、、

斜里岳山頂 (標高: 1,547m)

そして、斜里岳山頂、標高1,547メートルに到着!
登頂した瞬間に、先に登ってこられたから「オホーツク見えたぞ!」との歓声が上がりました。周囲は360度の大パノラマが広がっています。

幾何学模様の畑とオホーツク海

北海道の特に東部は道や畑が縦横まっすぐに区切られていて、不思議な幾何学模様を呈しています。その奥には広大なオホーツクの海が広がります。

知床連山

知床連山。手前は海別岳。その奥のギザギザした山の連なりの一番右が、翌日に登る羅臼岳です。右側にはうっすらと国後島も見えています(雲のあるあたり)。

霧のない摩周湖

西側に目を転じると摩周湖、屈斜路湖。雲の合間から、なんと霧の無い摩周湖を見ることができました!真ん中のカムイシュ島までばっちり!
最後にこれらの景色をパノラマ写真でお楽しみください。

道東の大絶景
道東の大絶景

感想

正直なところ斜里岳はあまり馴染みもなく、それほど期待もしていなかった山なのですが、麓からみた優美な山容、いくつもの渡渉と滝登りがある楽しい登り、山頂からの360度の大パノラマと、予想を(いい方向に)見事に裏切る素晴らしい山でした。

登山情報
アクセス

清岳荘は比較的新しい山小屋でトイレもあり、手前には40台ほどが停められる駐車場もあります。最後の数キロは未舗装の道なのでスピードには注意。

危険箇所

下二股までの渡渉、上二股までの滝登り、山頂直下のもろいガレ場と危険個所が連続する山なので、とにかく慎重に歩いてください。増水時にはさらに危険性が増すと思われますので、最初の渡渉で危険と感じるようでしたら、引き返す方が無難かもしれません。

他ルート

北側からは三井コースというもう一つのルートがあります。

温泉

知床への手前にあるウナベツ自然休養村管理センターは硫黄泉のいいお湯でした。

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