グレート百名山3つ


黒部五郎岳

( くろべごろうだけ) 2,840m 日本百名山
富山県富山市、岐阜県高山市・飛騨市
カールを眼下に北アルプスを見渡す

体力 :
難易度:
満足度:

(写真: 黒部五郎岳山頂より。正面の山は左より薬師岳、剱岳、立山)

黒部五郎岳の紹介
どんな山?

黒部五郎岳は北アルプスの中央部に位置し、東側に大きなカールがあるのが印象的な山です。

大きな岩がゴロゴロした場所をゴーロと言いますが、黒部五郎岳もカールの底にたくさんのゴロゴロした岩があることから、五郎の名が付いたとされています。北アルプスにはもう一つ野口五郎岳がありますが、黒部五郎岳の方が岩がゴロゴロしている感が強いです。

コース紹介

前日の薬師岳に引き続き北アルプスを歩きました。テント泊をした薬師峠より太郎山、北ノ俣岳を経て、黒部五郎岳に登頂します。登頂後は太郎平へと引き返し、そのまま折立へ下山しました。

登山記録
登山日 2017年8月18日
天気 晴れ
駐車場 折立
コース 薬師峠(4:40)⇒太郎平小屋(5:05)⇒太郎山(5:20)⇒北ノ股岳(6:35)⇒赤木岳(7:10)⇒中俣乗越(7:40)-黒部五郎の肩(8:55)⇒黒部五郎岳(9:10) / 4時間30分 (CT: 5時間25分)
黒部五郎岳(9:30)⇒北ノ股岳(11:45)⇒(12:50)太郎平小屋(13:15)⇒五光岩ベンチ(13:50)⇒1,671m地点(14:40)⇒折立(15:40) / 6時間10分 (CT: 7時間35分)
太郎平から黒部五郎岳へ

朝の北アルプス

太郎平付近より。
御来光は直接は届きませんが、夜明け前後の山の景色は美しいですね。

北ノ俣岳へ

太郎平小屋でテント泊の荷物を置いて、身軽になって黒部五郎岳へ向かいます。
日の出からは時間は経ちましたが、ようやく太陽の光が差し込んできました。正面の輝いている山が北ノ俣岳です。

日の出

本当の日の出ではありませんが、太陽の光が直接辺りを照らし始めます。

黒部五郎岳現る

北ノ俣岳の北側の眺めの良いピーク。
目指す黒部五郎岳の姿もはっきりととらえることができました。周りには槍ヶ岳、笠ヶ岳等の名峰の姿も。

薬師岳

振り返れば前日登った薬師岳。美しくて堂々たる山です。左側にちょこっと顔を出しているのは剱岳。

北ノ俣岳

北ノ俣岳(別名:上ノ岳)は、三百名山にも選定されておらず北アルプスの中ではあまり名の知れた山ではありませんが、新・花の百名山には選定されており、この辺りはもう少し早い時期は花が咲き乱れる場所なのだそうです。カール風の稜線の景色も美しく、黒部五郎岳にも引けを取らない印象的な景色でした。

北ノ俣岳山頂 (標高: 2,662m)

そして北ノ俣岳山頂。広い山頂。もちろん眺めは抜群。もうちょっと人気が出てもよい山ですね。

黒部五郎岳へ

黒部五郎岳山頂(写真ほぼ中央)までの道が見えるようになってきました。まだだいぶ先ではあるけど、穏やかそうな稜線のようで一安心。
黒部五郎岳のカールが見えないなと不思議に思っていたのですが、カールは山頂から左に延びる稜線の向こう側だったということに後で気づきました。

赤木岳へ

北ノ俣岳の南側にちょこっと盛り上がった所が赤木岳。遠くから見ると分かりにくいですが、岩が積みあがってできた山です。

赤木岳山頂 (標高: 2,622m)

山頂への道は分かりにくく、しかも不安定な岩が多いです。
たどり着いた山頂には標識もなく、このケルン(?)があるだけ。正直なところ、この山頂は登らなくても良いかな。。。

中俣乗越

赤木岳の先を下ったところが中俣乗越。手前左側の名もなきピークを登って、一旦下ってから奥の黒部五郎岳の山頂へ向かいます

黒部五郎岳への登り

黒部五郎岳への登り。薬師岳と同様、山頂直下の登りは酸素も薄くてキツイです。

黒部五郎の肩

坂を登りきった所が黒部五郎の肩。まだ山頂の少し手前だけど、ここで黒部五郎岳小屋、黒部五郎岳のカール方面からのルートと合流します。

黒部五郎岳の雄姿

少しだけカール方面へのルートに歩いてみて目にした黒部五郎岳の姿。
薬師岳や北ノ俣岳とは違って、こちらは北アルプスらしいカッコいい岩稜です!

黒部五郎岳山頂 (標高: 2,840m)

そして、ひと登りで黒部五郎岳山頂、標高2,840メートルに到着!
山頂からは北アルプスの様々な峰々が作り出す素晴らしい景色が広がります。

カール

眼下に広がる黒部五郎岳のカール。そして、五郎の名前の由来にもなっているゴロゴロしたたくさんの岩。

水晶岳・鷲羽岳・雲ノ平

カールの先、ちょっと盛り上がったような場所が日本最後の秘境とも呼ばれる雲ノ平。さらに奥には水晶岳(左)に鷲羽岳(右)。

薬師岳・剱岳・立山

北側に目をやると、前日に登った薬師岳。その右奥には剱岳・立山まで見渡せます。

槍ヶ岳・穂高岳

そして、東側には、鋭く尖った北アルプスの盟主槍ヶ岳。大きく切れ落ちた大キレットを挟んで右に連なるのが穂高連峰

笠ヶ岳・乗鞍岳

南には、笠ヶ岳。ここから見るとかなり鋭く尖って見えます。右奥には乗鞍岳。雲に隠れているのは御嶽山。
最後に、これらの峰々の景色をパノラマ写真でお楽しみください。

北アルプスの大パノラマです
北アルプスの大パノラマです

感想

山頂からの景色がとにかく最高!
独得のカールの景色とも合わせて、日本屈指の名山と言ってよいと思います。とにかくオススメの山です。ぜひ天気の良い日を狙って登ってください。

登山情報
アクセス

折立はキャンプ場やトイレもある立派な登山口です。駐車場も広いですが、ピーク時にはかなり混雑するのだとか。
折立までは立山町からの有料道路の有峰林道を使う必要があります。有峰林道は午後8時から午前6時までは通行禁止となっています。

危険箇所

赤木岳付近の岩場が最も危険な箇所。赤木岳山頂へは足場が不安定な岩場もあるので登らない方が無難です。

他ルート

東側の黒部五郎小屋・三俣蓮華岳からの方が短時間で登ることができます。
北ノ俣岳に直接登る神岡新道というルートもありますが、かなりのロングルートです。

温泉

有峰林道の入口のすぐそばにある白樺ハイツは硫黄泉でなかなかいいお湯でした。

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