グレート百名山3つ


三俣蓮華岳

( みつまたれんげだけ) 2,841m 日本三百名山
富山県富山市、長野県大町市、岐阜県高山市
富山・長野・岐阜の県境、展望も素晴らしい

体力 :
難易度:
満足度:

(写真: 東側から望む三俣蓮華岳)

三俣蓮華岳の紹介
どんな山?

三俣蓮華岳は、富山県、長野県、岐阜県の三県の県境に位置する山。なだらかな山容の山ですが、東側には岩場やカールもあるアルプスらしい山容の山です。
さらにその南の花の百名山双六岳も訪れます。どちらの山からも北アルプスの素晴らしい眺めを楽しむことができます。

コース紹介

3泊4日の裏銀座縦走。高瀬ダムより入山し、烏帽子岳野口五郎岳水晶岳鷲羽岳と登り、さらにその先の三俣蓮華岳、双六岳を目指します。双六小屋で一泊した後、翌日新穂高まで下山します。

登山記録
登山日 2017年8月24日
天気 晴れ
駐車場 (信濃大町駐車場)
コース 三俣山荘(11:10)⇒三俣蓮華岳(12:00) / 50分 (CT: 1時間)
三俣蓮華岳(12:10)⇒(13:20)双六岳(14:05)⇒双六山荘(14:40) / 2時間30分(休憩45分) (CT: 2時間)
双六山荘(5:30)⇒(6:45)鏡平山荘(7:00)⇒新穂高(9:45) / 4時間15分(休憩15分)(CT: 5時間15分)
三俣山荘から三俣蓮華岳・双六岳へ

三俣小屋 (標高: 2,540m)

鷲羽岳から下りて昼食を取った三俣小屋。ここからさらにその先の三俣蓮華岳を目指します。標高差約300メートルを登り返します。

ゴロゴロ岩

三俣小屋からはしばらくガレ場を登ります。やがて、三俣蓮華岳も間近に見れるようになります。三俣蓮華岳はおだやかな山容の山だと聞いていましたが、東側は岩がゴロゴロとした、むしろ北アルプスらしい岩峰の印象でした。

カール地形

さらに景色も開けて三俣蓮華岳~双六岳にかけてのカール地形が広がります。小さなカールですけど、美しいですね。

三俣蓮華岳山頂 (標高: 2,841m)

巻道ルートへの分岐を超えて、最後に岩場を登ると、三俣蓮華岳山頂、標高2,841メートルに到着です!正面に見えるのは鷲羽岳。この山頂からも水晶・鷲羽に負けないくらいの素晴らしい景色が広がります。

双六岳へ

景色を楽しんだら双六岳へと向かいます。緑のなだらかな稜線。ところどころに残雪も。時間もあるし、のんびり景色を楽しみながら歩きました。

双六岳山頂 (標高: 2,860m)

そして、双六岳山頂、標高2,860メートルに到着!ここからの景色は、三俣蓮華岳よりもさらに素晴らしかった。まずは、パノラマ写真でご覧ください。

黒部五郎岳~薬師岳~劔岳・立山~水晶岳~鷲羽岳~槍ヶ岳~穂高岳
黒部五郎岳~薬師岳~劔岳・立山~水晶岳~鷲羽岳~槍ヶ岳~穂高岳

黒部五郎岳

パノラマ写真に写っている山左から順にを紹介します。
まずは、大きなカールの広がる黒部五郎岳

薬師岳

どっしりとした薬師岳

劔岳・立山・水晶岳・鷲羽岳

黒い山肌の水晶岳、鷲羽岳。この日登ってきた2座です。
左側奥には、劔岳と立山

槍ヶ岳

表銀座の稜線を挟んで、ずっと右側には、天を突く槍ヶ岳の雄姿。

穂高連峰

その右側に続くのは、険しい岩稜が続く穂高連峰

焼岳・乗鞍岳・御嶽・笠ヶ岳

さらに南には、焼岳、乗鞍岳、御嶽山、笠ヶ岳
すべて百名山。
どれもそれぞれ印象の異なる個性的で素晴らしい山々です。

槍ヶ岳への滑走路

1時間弱景色を目に焼き付け、そろそろ双六山荘に向けて出発。双六岳から双六山荘方面へは、槍ヶ岳に向かって広~い溶岩台地が広がります。槍ヶ岳への滑走路とも呼ばれるようです。その中の道を下っていきます。

双六小屋

双六岳を下って、樅沢岳との間の鞍部に立つのがこの日の宿双六小屋。この看板の文字は、花の百名山の著者田中澄江さんが書いたものなのだそうです。ここは広くてきれいで快適な小屋でした。
ちなみに、山小屋は3泊とも1人1枚の布団で寝れました。天気も悪かったせいかお客さんも少なく、登山道も山頂も静かでしたし、そういう意味でもとてもラッキーでした。

燃える鷲羽岳

小屋到着後はビールを飲みながらのんびり。やがて日の入りの時刻となりました。
双六小屋は東西を山に囲まれた場所で、夕焼けはあまり期待できないかと思いつつ、待つこと数十分。正面の鷲羽岳が赤く輝きはじめました。

表銀座の夕焼け

そして、表銀座の方向が夕焼けで赤く。
水晶小屋朝6時までの暴風雨から、奇跡的に天気が回復し、本当に素晴らしい山行になった一日でした。

新穂高へ下山

さらば

翌日はもう下山の日。裏銀座から見えた峰々、最後まで見えていた鷲羽岳ともついにお別れです。山を降りる旅に去りがたい、名残惜しい気持ちにはなりますが、この時は本当に悲しくなるくらい名残惜しかったです。

鏡平山荘

弓折分岐までは多少のアップダウンあり。その先、やや急な下り坂を下りた所が鏡平。いくつか池があり、その中に立つのが鏡平山荘。手前の池に逆さに映った姿がとても印象的でした。

鏡池からの逆さ槍ヶ岳

その少し先にあるのが鏡池。ここからの有名な景色が逆さ槍。北アルプスの中の小さな池ですが、周りの樹木、槍・穂高連峰、とても素敵な所です。この時間、逆光になってしまったのが少し残念。

秩父沢出合

鏡平山荘を後にして、その先は小池新道をどんどん下ります。岩がきれいに整備されていて、とても歩きやすい道です。途中で何度か景色が開ける所があり、飽きることなく歩くことができます。写真は秩父沢出合という所。

振り返る

小池新道から林道に出る少し手前。北方向を振り返りました。抜戸岳~弓折岳の間の稜線と思われますが、険しさと美しさの両面が感じられる北アルプスらしい景色です。

新穂高下山 (標高: 1,100m)

林道を1時間ほど歩いてロープェイの駅のある新穂高に無事下山。3泊4日の縦走もこれで終了。長かったような短かったような。。後半2日は晴天にも恵まれ、とても充実した山行でした。
最後に温泉に入り、地元の名物飛騨牛の朴葉味噌焼を食べて、帰路につきました。

感想

裏銀座縦走3日目。朝6時までは土砂降りでしたが、急速に天気が回復して、百名山の水晶岳、鷲羽と登り、そして三俣蓮華岳・双六岳に到着するころには快晴の青空となりました。台風一過のような天気は空気も澄んでいて、遠くまできれいに見渡すことができました。
最後に登った双六岳は三百名山にも入っていない山ですが、正面の槍ヶ岳をはじめ本当に素晴らしい景色が広がります。ここはぜひとも訪れてほしい山の一つです。

登山情報
アクセス

三俣蓮華岳・双六岳へは新穂高が最も便利でしょう。新穂高には駐車場もたくさんありますし、松本からバスで行くこともできます。

危険箇所

三俣蓮華岳の直下は、ちょっとした岩場があります。その他は、ほぼ危険な所はありません。

他ルート

三俣蓮華岳へは黒部五郎岳、雲ノ平からのルートも考えられます。

温泉

やはり下山後は新穂高温泉へ。自分は、中崎山荘 奥飛騨の湯で山のアカを落としました。硫黄泉のにごり湯でなかなか良い温泉だと思います。

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