春に花をつけるミツマタ(三椏)を紹介します。
基本情報
ミツマタの基本情報です。
学名 | Edgeworthia chrysantha |
分類 | ジンチョウゲ科 ミツマタ属 |
花の色 | 黄・赤 |
花びらの枚数・形 | 4枚 |
花期 | 2月~4月 |
花径 | 5mm |
高さ | 1m~2m |
生育する場所 | 平地・山地 |
生育する地域 | 関東地方以東 |
ミツマタの特徴
ミツマタは枝分かれの場所で必ず枝が3つに分かれることからその名が付きました。漢字では通常は三椏と書きますが、その特徴から三枝や三又と書かれる場合もあるそうです。木をよく見てみると、本当に見事に3つずつに根本からどんどん分かれているのが分かります。ここまで体を表した花の名前も珍しいかもしれません。
ミツマタの木の皮は、コウゾと並んで重要な和紙の原料であり、日本の紙幣にも使われています。そういえば、社会科の教科書に和紙の原料はコウゾ・ミツマタって習ったような記憶があります。
ミツマタの1つ1つの花は直径5ミリほどの4花弁の小さな花なのですが、それが集まって大きな丸い塊のような花に見えます(頭状花序)。ジンチョウゲ科の植物で、ジンチョウゲと同様に甘い香りがします。
ミツマタは本来は黄色の花ですが、赤い花をつける園芸種のアカバナミツマタもあります。公園や植物園では黄色と赤とが並んで植えられているのをよく見かけますね。

ミツマタが見られる山
ミツマタは公園などでも見られ決して特別な花ではありませんが、山の麓などで群生している場所が何か所かあります。黄色い絨毯のようにたくさんの花をつけたミツマタの群落の景色は見事というしかありません。
栃木県 鶏足山・焼森山
栃木県と茨城県の県境、筑波山の北方にある鶏足山(けいそくさん)・焼森山(やけもりやま)の北側の麓、栃木県芳賀郡茂木町に有名なミツマタの群生地があります。期間中は宇都宮駅からもシャトルバスが出ているそうです。
神奈川県 ミツバ岳・権現山
神奈川県の丹沢湖の北西にあるミツバ岳・権現山の山頂付近に大きなミツマタの群生地があります。天気が良ければミツバ岳山頂からは富士山も見られ、ミツマタの花と富士山のコントラストも非常に綺麗です。
神奈川県 大山
神奈川県の東丹沢の大山(おおやま)周辺にもミツマタの群生地があります。北東の不動尻、南側の蓑毛付近の2か所が有名です。
山梨県 都留アルプス
山梨県都留市の、中央道、JR中央線の南側に聳える都留アルプスにもミツマタの群生地があります。都留文科大学の南側あたり。
三重県 野登山
三重県、鈴鹿山脈南部の野登山(ののぼりやま)の南西側の麓にみつまたの森という群生地があります。三重県には津市美杉町石名原にもミツマタの群生地があり、新名所となっているそうです。
福岡県 西山・犬鳴山
福岡県宮若市の犬鳴ダム周辺、犬鳴山~西山の森の中にもミツマタ群生地があります。福岡県では、日本二百名山の英彦山のミツマタも人気があります。
気になる花を見つけたらこれで調べましょう。
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